平成20年6月3日

クリントン氏、決断の時迫る

強気の姿勢も揺れる胸中

 【ワシントン1日時事】「戦い継続か、敗北宣言か」−。一日の米自治領プエルトリコ予備選で圧勝したとはいえ、民主党大統領候補の指名を得るのに必要な代議員数の獲得がほぼ絶望的となったヒラリー・クリントン上院議員が重大な決断の時を迎えている。

 挙党一致態勢の早期構築を目指す民主党指導部はクリントン氏に引導を渡したい考えだが、プエルトリコ予備選終了後に勝利演説したクリントン氏は「一般有権者からの得票数はわたしが過去最多」と述べ、一般投票数ではバラク・オバマ上院議員を上回っていると強調。その「実績」を背景に、最終戦である三日のモンタナ、サウスダコタ両州予備選終了後も戦いを継続することに含みを持たせた。

 そんな強気の姿勢を見せるクリントン氏だが、内心は揺れているようだ。

 最終戦終了を機に、態度未公表の特別代議員(連邦議員、州知事らで構成)の多くがオバマ氏支持を明らかにし、同氏が八月の党大会で大統領候補指名獲得に必要な総代議員の過半数を手中に収める公算が大きくなっている。クリントン氏が逆転勝利を狙うには、オバマ氏支持の特別代議員の奪還しか方法はない。

 クリントン氏が一日も「一般得票数での勝利」を繰り返した胸のうちには、特別代議員のくら替えを狙い、八月まで水面下での工作を続ける思惑を秘めていると解釈される。

 しかし、クリントン氏がそんな継戦の道を選べば、ペロシ下院議長やディーン全国委員長ら「早期収拾派」の怒りを買うのはもとより、党内で孤立し、今後の政治経歴にも悪影響が及ぶ。

 米メディアによれば、クリントン氏は「最終予備選後、特別代議員が次々に態度を表明すれば、レースは終わる」と語ったと伝えられ、間もなく、戦いに終止符を打つ覚悟もあることは間違いないようだ。


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