平成20年5月1日

牧師発言問題沈静化へ躍起

オバマ氏、白人票離反に危機感

 【ワシントン30日時事】米大統領選の民主党候補指名争いで優勢なバラク・オバマ上院議員は、師と仰いできた黒人のライト牧師が人種対立をあおる過激発言を行った問題をめぐり、沈静化に躍起となっている。ヒラリー・クリントン上院議員を引き離したい終盤戦の重要局面だけに、「牧師発言はわたしが目指す政治と相いれない」と強調し、白人票離反を防ごうとしている。

 「発言に憤慨し、悲しくなった。妻のミシェルも同じように怒っている」−−。オバマ氏は二十九日、遊説先のノースカロライナ州で記者会見し、苦渋に満ちた表情でライト牧師への批判を繰り返した。牧師は夫妻の結婚式や娘の洗礼も行ったほどの近い関係だったが、「二十年前に出会った時とは別人のようだ」と冷たく切り捨てた。

 ライト牧師は二十八日の講演で、自らの発言の真意が正しく伝わっていないとの認識を示し、「人種間の和解が目標だ」と主張。しかし、過去の説教で「エイズウイルスは黒人虐殺のために開発された」などと述べた過激なくだりが集中的にメディアに取り上げられ、同牧師の意図とは逆に騒動が大きくなった。

 オバマ氏にとって、五月六日のノースカロライナ、インディアナ両州予備選では白人労働者層への支持拡大が課題となっているが、「労働者が生活苦から銃や宗教に頼る」との自身の失言に加え、ライト牧師の発言でさらに白人票が逃げる可能性があり、陣営は危機感を募らせている。


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