平成16年1月28日
米一般教書演説の抄訳(5)
社会政策(下)
宗教団体の慈善事業公認
この論議の成果は重要であり、その実施の方法も重要だ。結婚を定義するものと同様の道徳的伝統はまた、神の前においてすべての個人が尊厳と価値を持っていることを説いている。
米国の宗教法人の慈悲を解き放つことによって、われわれのコミュニティーを強化することがまた重要だ。あらゆる宗教団体の慈善事業は、わが国で極めて重要な役割を果たしている――子供たちを指導し、飢える者に食事を与え、孤独な者の手を取っている。しかし、政府はしばしば、社会福祉事業として認可し、これらの団体と契約することを拒絶してきた。彼らが、壁に十字架やダビデの星、三日月を掲げているからだ。私は行政命令により、数十億ドルの補助金を宗教団体の慈善事業も含む競い合いの場に開放した。法律が二度と信仰を持つ人々を差別することがないよう、私は今夜、これを立法化することをあなた方(議会)にお願いする。
われわれは過去において、収監された子供たちに相談相手を与え、麻薬常習者に治療を施し、ホームレスを支援するため、協力してきた。今夜は、助けを必要としている別の米国人の団体について考えてほしい。今年、六十万人余りの受刑者が出所して社会に戻る。われわれはこれまでの経験で、もし彼らが仕事や住居、援助を見つけることができなければ、犯罪を犯して刑務所に逆戻りする傾向が強いということを知っている。だから私は今夜、職業訓練・あっせんの拡大、仮住居の提供、宗教団体などによる新たな出所者への助言を実施するため、四年間で三億ドルを拠出する「受刑者再復帰イニシアチブ」を提案する。米国は再起を認める地だ。刑務所の門が開かれれば、前途はより良い生活につながるべきである。
すべての米国人には過去三年間、望まない試練と、全員が共有すべき成果とがもたらされた。われわれの行動によって、われわれがいかなる国であるかを示してきた。深い悲しみの中で、われわれは継続する潔さを見いだした。困難の中で、われわれは自由な人々の勇気と大胆さを再発見した。勝利の中で、われわれは米国の高貴な目的と良心を表してきた。ここまで来る中で、われわれは異なる時代に生きているということを悟っている。
危機の中で落ち着き、他を思いやり、長期にわたる困難を耐え抜く米国人の姿を目撃してきた。われわれはすべて、大事業のパートナーである。一部の小さい子供でさえ、われわれが歴史的な時を生きていることを理解している。ロードアイランド州リンカーンに住む一人の少女が先月、私に手紙を送ってきた。それはこのように始まる。「親愛なるジョージ・W・ブッシュ様 私、アシュリー・ペアーソン十歳は、誰でも手助けできます。もし何かご存じのことがあれば、私に手紙を下さり、私たちの国を救うために私ができることを教えてください」。彼女は次の“追伸”を添えていた。
「もし兵隊さんに手紙を出されることがあれば、『アシュリー・ペアーソンは皆さんを信じています』と書き添えてください」
アシュリー、われわれの軍隊へのあなたのメッセージは、たった今届けられた。あなたには、あなた自身の務めがある。学校で一生懸命に勉強し、お母さん、お父さんの言うこと聞き、困っている人を助けてあげなさい。そして、あなたとあなたの友達が兵隊に会った時には、「ありがとう」と言いなさい。そしてアシュリー、あなたが自分の務めを果たしている間に、この偉大な議会にいるわれわれ全員は、あなたと米国の残りすべてが、安全で自由であるために最善を尽くします。
市民の皆さん、われわれは今、自信と信仰心を持って前へ進みます。わが国民は強く動揺することはありません。われわれが掲げる大義は正しい。なぜなら、それは全人類の大義だからです。われわれの世界の自由の志向は、間違いのないものでありますが、それはわれわれの力だけで前進するのではありません。年々展開する出来事を導いてくれる偉大な力をわれわれは信頼することができます。そして、これから起きるすべてのことにおいて、神の目的は正しく真実であることを知ることができます。
神の祝福が引き続き米国の上にありますように。
(おわり)