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平成16年1月26日
米一般教書演説の抄訳(3)

外交・安全保障政策(下)

中東地域で自由の戦略を推進

 米国が本当に戦争の中にあるのかどうか疑問に思う人がいることを知っている。彼らはテロリズムを、主に法律の執行と告発によって解決すべき犯罪や問題とみなしている。世界貿易センターが一九九三年に初めて攻撃された後、起訴されて有罪判決を受け、刑務所に送られた犯罪者もいる。しかし、事態は解決していなかった。テロリストらは他の国々で訓練し、計画を練り、さらに野心的な計画を作成していた。九月十一日の混乱状態と殺りくの後においては、われわれの敵に報いるのに法律文書では十分ではない。テロリストと彼の支援者らは、米国に宣戦布告した。戦争は彼らが仕掛けたものだ。

 この議会とわが国の中には、イラク解放を支持しなかった人もいる。戦争反対はしばしば、主義に基づいた動機から起こる。しかし、サダム・フセインを権力にとどまらせていたらどうなったかを素直に見てみよう。われわれは、すべての事実を捜索している。すでに、ケイ報告書は数十に及ぶ大量破壊兵器開発に関する活動と、イラクが国連から隠していた膨大な量の設備を特定した。行動することに失敗していたならば、独裁者の大量破壊兵器計画は今も続いているだろう。行動することに失敗していたならば、イラクに対する安保理決議はこけおどしと見なされ、国連は弱体化し、世界中の独裁者による抵抗を勢いづかせていただろう。イラクの拷問部屋は、いまだにおびえる無実の犠牲者で満杯だっただろう。数百数千の男性、女性、子供が砂の中に消えたイラクの虐殺の地は、いまだに殺人者が知るだけだっただろう。自由と平和を愛するすべての者にとって、サダム・フセイン政権が存在しない世界は、より良くより安全な場所である。

 われわれのイラクにおける責務が国際化されるべきと語った批評家がいる。イラク派兵を約束した英国、オーストラリア、日本、韓国、フィリピン、タイ、イタリア、スペイン、ポーランド、デンマーク、ハンガリー、ブルガリア、ウクライナ、ルーマニア、オランダ、ノルウェー、エルサルバドル、その他十七カ国のわれわれのパートナーに、この批判を説明するのは難しい。自国で議論をする時に、われわれは、われわれの国際的パートナーの極めて重要な貢献を無視したり、彼らの犠牲を忘れてはならない。

 米国はアフガンやイラクの作戦において、最初から国際的な支援を模索し、多くの支援を得てきた。しかし、多くの国々を率いることと、数カ国の反対に服従することは異なる。米国は自国の安全を守るために許可証を求めたりはしない。

 われわれはまた、自由がまれである中東地域において、民主主義が現実的な目標であるか疑う声を聞く。しかし、文化全般と大宗教が自由・自治と相いれないと考えることは誤りであり、見下すことである。私は、神がすべての人類の心に自由に生きる欲望を植え付けたと信じている。その欲望が圧政によって数十年間押しつぶされる時でも、それは再び沸き起こる。

 中東が、圧政と絶望、怒りの地であり続ける限り、米国と友好国の安全を脅かす人間や運動を生み続けるだろう。だから、米国は中東地域において自由の戦略を推進している。われわれは、改革の敵に挑戦し、恐怖の同盟と対峙(たいじ)し、友好国により高い基準を期待するだろう。憎しみのプロパガンダの障壁を切り崩すため、「ボイス・オブ・アメリカ」など他の放送局は、アラビア語やペルシャ語で番組を展開している。そして間もなく、新しいテレビ放送が信頼できるニュースと情報を地域全体に提供を始める。

 全米民主主義基金の予算を倍増することを私は提案する。中東において、自由選挙、自由市場、報道の自由、労働組合の自由を発展させるという新しい仕事に集中するためだ。何よりも、われわれは、アフガニスタンとイラクが他国のために道を照らし、問題の多い地域を転換させる手助けができるようにするため、両国において民主主義の歴史的作業を終えるだろう。

 米国には使命がある。その使命はわれわれの最も基本的な信念に由来する。われわれは支配する欲望も、帝国への野心も持っていない。われわれの目的は、民主的な平和――すべての男性と女性の尊厳と権利に基礎を置く平和だ。米国はこの動機によって、われわれの側にある友好国・連合国と共に行動する。しかし、われわれは、われわれの特別な使命を理解している――この偉大な共和国は自由という大義を主導する。


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