「家族音楽会」の夢に一歩

皇太子ご夫妻、お子さま教育は

3世代テニスも

 「もし子供ができたら、ぜひ音楽をやらせて、家族で演奏できるようになりたい」−。皇太子さまはご結婚後、周囲にこう漏らしていた。雅子さまは一九九三年一月の婚約記者会見で「殿下は音楽がお好きですけれども、家族でオーケストラがつくれるようなほどの子供の数、ということはおっしゃらないで」とはにかみながら語られていたが、やはり、皇太子さまの夢は「家族演奏会」。お子さま誕生はその第一歩だ。

 皇太子さまは幼稚園のころからバイオリンの練習を始め、講師に指導を受けられた。学習院大に入学してからはオーケストラ部に所属し、ビオラを演奏。卒業後もOBの演奏会に参加するほどの腕前。雅子さまも結婚後、音楽好きの天皇ご一家の影響もあり、フルートの練習を始められた。

 誕生したお子さまがご両親に続いて第三の楽器を習えば、ご一家で夢の三重奏も実現する。そこで思い浮かぶ楽器がピアノやチェロ。ピアノを始めれば、ピアノが得意な皇后さまのご指導を受けることもありそうだ。

 もう一つ、皇太子さまが「子供と一緒に楽しみたい」と挙げられていたのがテニス。プロ仕込みの皇太子さまが基礎からしっかり教えられ、いずれは天皇、皇后両陛下も一緒に三世代でテニスをする光景も見られそう。

 幼少時代をモスクワやニューヨークで過ごし、外交官の経験も持つ雅子さまは、国際教育に情熱を注がれるだろうというのが、衆目の見るところ。皇太子さまも十四歳で初めての海外旅行としてオーストラリアをご訪問、大学卒業後には英国に留学されているため、お子さまにも早くから外国での経験を積ませ、皇室メンバーにふさわしい国際感覚を身に着けられるような教育に力を入れられるとみられる。

「自分の子の誕生より緊張」

確認役の宮内庁次長

 「自分の子供の誕生の時よりも緊張しました」−。

 天皇陛下に雅子さまのご出産を報告するための確認役だった宮内庁の羽毛田信吾次長は三日の定例記者会見で、同庁病院に詰めて迎えた一日午後二時四十三分、お子さまご誕生の瞬間の心境を明らかにした。

 羽毛田次長は十一月三十日午後十時前、東京駅近くで遅い夕食の最中、雅子さまが入院されるという連絡を受け、間もなく病院に駆け付けた。いったん同庁舎の自室に戻り、一夜を明かしたが、翌朝からは病院の院長室で、同じ確認役の角田素文管理部長とご出産を待ち続けた。室内では、落ち着かず何度となく歩き回り「緊張で肩が凝った」(同次長)。

 トイレに立つのもお互いに断りを入れてからだったという。

 ご出産の報告は川口政行東宮侍医長から受け、誕生時刻、性別、母子の健康を復唱して確認し、直ちに渡辺允侍従長に電話し、侍従長が天皇、皇后両陛下にお伝えした。

 羽毛田次長は「大変、感動し、緊張した。それからじわっと喜びがわいてきた」とその時の心境を語った。


お子さま誕生でも

「家計」は変わりません

天皇ご一家で3億2400万円

 皇太子ご夫妻にお子さまが誕生し、ご一家の新しい生活がスタートする。ご一家の暮らしに必要な経費は、天皇、皇后両陛下、紀宮さまとともに、皇室経済法に基づく「内廷費」で賄われ、今年度の内廷費は総額三億二千四百万円。来年度の概算要求も同額で、皇太子ご夫妻のお子さま誕生に伴う金額アップは今のところ予定されていない。

 このほかの宮家皇族の場合は「皇族費」として、当主で年間三千五十万円、お子さまが誕生すれば、未成年皇族として、その十分の一で年間三百五万円が支出される。

 内廷費や皇族費は首相、衆参両院議長らで構成される皇室経済会議が審議して決定する。物価上昇に伴って改定されるが、内廷費は一九九六年度に六年ぶりに三千四百万円増額されてから改定は見送られ、昨年六月の香淳皇后の逝去後も金額に変化はなかった。

 皇室経済法に基づく皇室費は、内廷費、宮廷費、皇族費の三つに分かれるが、内廷費や皇族費はいわゆる「お手元金」で、使途は明らかにされていない。宮廷費は公的儀式や外国訪問、皇室施設の整備などに使う公金で、お子さま誕生に備えた東宮御所の改装費約二千九百万円、宮内庁病院の医療機器購入も宮廷費から支出。天皇陛下がお子さまに授けた「守り刀」は内廷費で購入された。

(時事)


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