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統一地方選告示、新時代担う地方政治を競え


 平成最後の大型選挙となる第19回統一地方選がきょう、北海道、神奈川、福井、三重、奈良、大阪、鳥取、島根、徳島、福岡、大分の11道府県知事選の告示でスタートする。

 投開票日は後に告示される41の道府県議選、6市の政令市長選、17市の政令市議選と同じ4月7日だ。人口減少時代に活力を失いかねない地方では、魅力ある地域づくりの工夫や発想が重要になっている。新元号の時代の地方政治の担い手に相応(ふさわ)しい競い合いをしてほしい。

夏の参院選の前哨戦

 統一選前半戦の首長選は、特に夏の参院選選挙区の前哨戦として注目される。ただ今回、国政の与野党が全面対決する構図となるのは北海道知事選のみ。これまで国政選挙では与野党の勢力が拮抗(きっこう)する傾向があり、現職知事の参院選出馬表明に伴う新人同士の対決に五分五分の選挙戦が予想される。

 既に、鈴木直道前夕張市長を擁立した自民・公明、野党共闘を掲げて石川知裕元衆院議員に候補を一本化した立憲民主、国民民主、共産、自由、社民など各党は党首・幹部を続々と現地入りさせている。

 同選挙の争点は与野党への審判のほか、過疎化、財政難などだ。その典型がJR北海道の赤字線廃線問題で、夕張市長時代に石勝線夕張支線の廃線を受け入れた鈴木氏に対し、石川氏はJRの労働組合および野党各党と共に廃線に反対している。

 外国人観光客についても、増加の維持、観光業発展が道政における重要な争点だ。その際、カジノを含む統合型リゾート(IR)施設の誘致を推奨する鈴木陣営に対し、石川陣営は「カジノ反対」の立場だ。また北海道電力泊原発の再稼働問題をめぐって、脱原発を打ち出す石川陣営は再生可能エネルギー開発を訴える。その際、昨年の北海道地震で発生した大停電の教訓も焦点だ。

 大阪では府知事選と市長選のダブル選挙となった。地域政党「大阪維新の会」が同府・市政与党として「都構想」という大阪市廃止論を掲げており、11月の両首長の任期を前に2人とも辞職。大阪維新代表の知事が市長選、同党政調会長の市長が知事選に入れ替わって出馬する。

 反発した維新以外の政党は、国政の与野党を超えて「反維新」で歩調を合わせ、自民党が府知事選に元副知事、市長選に元市議を対抗馬で擁立。反安倍政権の野党共闘を仕掛けた共産党も自主投票を決めており、維新側はあえて「自共共闘」批判することで保守層の自民党系候補離れを狙っている。

 しかし、大局的には行財政改革手法をめぐる新保守と保守との保保対決であり、20カ国・地域(G20)首脳会議のほか、大阪万博、IR誘致など大型再開発を前にした有権者の判断が注目されている。

総じて弱い野党の活力

 福井、島根、徳島、福岡の知事選も保保対決で、総じて野党の活力が弱い。その中で野党内の焦点は、各議会選挙が民進党分裂後の立憲民主党と国民民主党の地方組織再編をかけた選挙戦になることだ。特に衆院選を経ていない国民民主党にとっては大きな試金石となろう。