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都庁に「赤旗」配達員10人


特報’18

都が異例の許可書発行
管理規則違反の勧誘・販売 黙認か

 全国の地方議会で、日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」の県庁内での購読勧誘・配達・集金を行わないよう求める動きが相次いでいる中、都庁では政党機関紙の配達・集金の許可書を発行していることが本紙の情報公開請求で明らかになった。他の都道府県では発行しておらず、極めて異例だ。「赤旗」配達員は10人にも上り、1000人前後の私的購読者がいるとみられる。都側は、「庁内における勧誘・販売は禁じている」と語るが、共産党都議による勧誘は歴然として行われており事実上、黙認されている。(「しんぶん赤旗」問題取材班)

東京都庁"

10人もの「しんぶん赤旗」配達許可書が発行された東京都庁

 「しんぶん赤旗」都庁出張所(小川健治代表)が3月26日付で都の総務部長宛てに出した「本庁舎内における営利行為・立入り許可申請書」によれば、第一本庁舎、第二本庁舎、議事堂を活動エリアに今年度、「新聞の配達・集金にかかわる業務のため」8人の配達員名簿を提出。これとは別に同出張所は、都議会管理部長宛てに、都議会議事堂(議会局管理部分)を活動エリアとして「新聞の配達・集金」業務のため、2人の名簿を提出し、いずれの申請も認められている。

 都の担当者に対して、前者の8人の中に、後者の2人が含まれるか問い合わせたところ、「個人情報に関わるものなので、非開示とさせていただく」との返答だった。

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「しんぶん赤旗」都庁出張所が都の総務部長に出した「本庁舎内における営利行為・立入り許可申請書」

 都庁が公的に購読している「赤旗」の部数は35部。これは配達員1人で十分の数だ。となれば、8~10人もの配達員を投入している理由は、大量の私的購読者が存在しているためとみられる。

 鎌倉市役所で「赤旗」約500部が配布されていたときの配達員は5人だったので、1人100部の割合となる。埼玉県内で長年、「赤旗」配達をしていた元共産党市議も、「都庁で配達員が1人100部ほど配達していてもおかしくない」とみる。

 ある共産党関係者は、「都庁内で『赤旗』は個人の机まで配達されている」と指摘。都庁の庁内管理担当課長は、「立入り許可書は、庁舎内の廊下などの公共の場所に該当するエリアが対象であり、執務室への入室許可書ではない。行政が公的に購読している一般紙などは廊下の公共スペースのボックスなどに投函され、個人で購入の政党機関紙は部門ごとの室内管理者の許可があれば、都職員がいる時間帯に個別に配布される」と語った。

 同課長は、「都庁の庁内管理規則5条で、いわゆるセールス行為は禁じており、新聞の勧誘・販売行為自体は認めていない」とも述べた。だが、前述の共産党関係者は本紙に「共産党にとって、人事異動の3月末が稼ぎ時だ。共産党都議団は人事発表のある1日か2日前に、人事の情報をいち早く入手。誰が課長や部長に昇進するかをチェックするとともに、退職者についても目を通す。昇進する職員を都議が手分けして回ってお祝いの言葉を述べて『赤旗』購読を勧誘する。一方、『赤旗』購読者で退職する職員も訪ねて、ねぎらいの言葉の後に、これからは自宅で引き続き『赤旗』を購読してくれ、と頼むのだ」と内情を暴露。

 さらに「実は、都全体の『赤旗』のうち、都庁での購読部数がかなりを占めていると聞いている。都庁での取り組みが、『赤旗』増勢のカギを握っていると言ってよく、その意味で、都庁で『赤旗』拡大を担当する共産党都議団の役割は極めて大きい」と証言した。

 共産党所属の都議は現在18人。都庁専従の配達員の数からみて、都庁内に1000人前後の「赤旗」購読者がいても不思議ではない。「ほかの自治体と同様、都庁内でも共産党議員が『赤旗』の勧誘・販売をしているのではないか」と問いただしたが、担当者は「分からないとしか答えようがない」と述べた。

 また、都庁では配達・集金の許可書は「聖教新聞」の配達員1人にも出されている。


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