戦力・交戦権奪われる謂れなし


小山 常実

大月短大名誉教授 小山 常実

 3月25日、自民党は党大会を開き、第9条第2項を護持し、第9条の2を新設して自衛隊保持を明記する「日本国憲法」改正案を確認した。しかし、私は、何度も本欄で述べてきたように、第2項を護持する自民党案に強く反対する。

 第一に、自民党案に基づき「日本国憲法」改正がなされたとしても、現在存在する国防の危機は無くなりはしない。現在の法体制下では、交戦権を否定され軍隊ではないとされる自衛隊は、「防衛出動命令」が発令されない限り、基本的に警察の役割しか果たせない。


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