岡山県庁、半数以上が「赤旗」など共産系


政党機関紙の購読で偏り

 岡山県庁で有料購読されている機関紙のうち「しんぶん赤旗」など共産党系が合計82部で、他紙も含めた政党機関紙の合計部数(133部)の半分以上を占めていることがこのほど、本紙の調べで分かった。岡山県議会の全55議席のうち共産党は3議席にすぎないが、県庁の機関紙の購読部数は共産系に偏っている実態が明らかになった。

岡山県庁

政党機関紙の購読数に偏りがあることが明らかになった岡山県庁

 同県庁内における昨年度の政党機関紙の購読部数は、共産系が日刊「しんぶん赤旗」31部、日曜版「しんぶん赤旗」31部、週刊紙「岡山民報」20部で合計82部。これに対し、その他の政党機関紙は、週刊「自由民主」(自民党)3部、日刊「公明新聞」(公明党)25部、週刊「社会新報」(社民党)23部で、合わせて51部だった。

 特に教育委員会の義務教育課など四つの課や県民生活部の人権施策推進課、保健福祉部の長寿社会課では、それぞれ「しんぶん赤旗」の日刊紙と日曜版を1部ずつ購読しているが、他の政党機関紙は一切購読していない。

 また、総務学事課では共産党系機関紙を12部購読しているほか、6部を県民生活部の県民生活交通課、環境文化部の環境企画課、保健福祉部の保健福祉課、産業労働部の産業企画課、農林水産部の農政企画課、土木部の監理課、議会事務局が購読していることが判明した。

 さらに、それぞれの単価を基に計算した年間の合計金額は共産系が165万5040円で、その他の政党機関紙の合計金額77万4600円を大幅に上回っている。本紙の取材に対し、同県の担当者(総務学事課)は「行政推進に当たっての情報収集の一環として必要部数を購入している」と回答したが、こうした現状に疑問の声も上がりそうだ。