集団的自衛権 自公、出口を塞いで真剣勝負


 自民党と公明党は友党同士だ。ともに連立政権を作って政局運営に当たっている。しかし一心同体ではない。いろいろな点で両党の行き違いが目立ち、主張が噛み合わずスレ違う。

 一見して永田町は平穏だ。与党第一党の自民党と連立相手の公明党がガッチリ手を握っているのだから鬼に金棒だ。他の野党が束になって非難攻撃してもビクともしない。

 少なくとも次の総選挙までは永田町の流れに大きな変化はない。しばらくは与党も野党も左団扇で暮らせそうだ。しかし自民党と公明党の足並みが乱れてくると話は別になる。

 今週の永田町は、この両党が集団的自衛権の行使容認の問題で閣議決定にまでこぎつけられるのかが、最大の焦点となる。なにしろ国会延長はしないと出口を塞いでの真剣勝負だ。20日金曜日までに調整が付けられるのか否か。それができなければガタガタが勃発し、永田町は不安定な時代に突入する。

 政治は泰平無事の時のほうが平和だ。しかし平和すぎると進歩が止まる。国益にかなう重大案件は進めなければならないが、永田町はやっぱり多少騒がしいくらいのところが丁度いい。

 今のままでは与野党がいくら口を揃えて政界再編成を唱えても出来っこない。永田町がガタガタになって与野党が途方に暮れる時に政界再編成が動き出す。

 しかし与野党右を見、左を眺めながらなかなか腰を上げない。右顧左眄(さべん)そのものだ。公明党が閣議決定で、どう出るのか、野党はみんな模様眺めを決め込んでいる。その中でも、わずかに動き出したのが日本維新の会の分党だ。石原新党と橋下新党が誕生し、来月には橋下新党と結いの党が合流する。だがその後の道のりがはっきりしない。政界再編成につながるか見えず、まだまだ序の口と言わざるを得ない。

 民主党内の保守派も様子うかがいで、定まらない。他党との来年の統一地方選の調整を名目にした執行部の巻き返しも激しく綱引き状態だ。

 誰か信用するに足りる大物や実力者が重い腰を上げるまでひたすら待つに限る。永田町の現状を見るに、まだ切羽詰まっていない。しばらくはハラの探り合いだ。

 しかし時が来ると熟柿も落ちる。あっちにもこっちにも新党乱立の日がやってくる。どうせその日が来るなら、日本再生のため与野党問わず手を挙げてもらいたい。(I)