太平洋島嶼諸国と自由の価値


櫻田 淳

東洋学園大学教授 櫻田 淳

 9月上旬、ナウルで開かれた太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議の風景は、誠に興味深いものであった。会議の席上、議長を務めたバロン・ワカ(ナウル大統領)は、中国特使の態度に激怒し、「彼は非常に無礼で大騒ぎを引き起こし、一当局者という立場でありながら首脳会議を中断させた」と非難した。それは、2006年以降、推定17億8000万ドルの援助を中国から受けた太平洋島嶼(とうしょ)諸国の対中姿勢における「本音」を暗示した。


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