新井奥邃の思想に学ぶ


加藤 隆

名寄市立大学教授 加藤 隆

 幕末から大正期に生きた新井奥邃(おうすい)という宗教者がいる。その特色は、名利に程遠くして隠者の生涯であったこと、青年たちに共同生活を通して多大無形の感化を与えたこと、制度的教義的なキリスト教を嫌ったことなどが挙げられる。しかし、それらの特色の中で最大のものは「父母としての神」「男女としてのイエス」という思想を説き、自らそれを信じて生きたことにある。その延長として、人間観にもこの男女両性が貫かれている。


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