ソ連の対日参戦、米軍が主導


中澤 孝之

日本対外文化協会理事 中澤 孝之

 戦後の日本とロシア(ソ連)の間の最大の懸案事項は「北方領土問題」で、いまだに問題解決の糸口さえ見えない。安倍首相の意気込みにもかかわらず、戦後処理に決着をつける日露平和条約が締結される見通しもない。こうした状況を作り出すきっかけとなったのが、「ヤルタ密約」といわれる秘密協定であった。1945年2月4日から11日にかけて、ルーズベルト米大統領、チャーチル英首相、スターリン・ソ連人民委員会議議長(首相)の3首脳が当時のソ連邦クリミア自治ソビエト社会主義共和国のヤルタ近郊のリバルディア宮殿に集まり、会議を開いた。「ヤルタ会談」である。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ