蔓延する得体の知れぬ「空気」


久保田 信之

NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之

 山本七平氏は『「空気」の研究』の中で「昭和期以前の人びとには、『その場の空気に左右される』ことを恥と考える一面があった。しかし、現代の日本では空気がある種の絶対権威のように驚くべき力を振るっている。あらゆる論理や主張を超えて人々を拘束する。この怪物の正体を解明し、日本人の独特の伝統的発想、心的秩序、体制をさぐる」という趣旨のことを述べている(1983年刊行 文春文庫〈306-3〉)。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ