初の米アフリカ会議、真の発展に向けた関与深めよ


 米国の首都ワシントンの夏は例年になくアフリカ諸国の話題で賑(にぎ)わっている。オバマ米大統領主催の初の米アフリカ首脳会議が6日まで開催され、アフリカ47カ国の首脳が参加する。

 米国務省はサミットの開催目的を「アフリカ諸国との貿易・投資及びアフリカの安全保障、開発、教育、人権に対する支援拡大」であると説明している。米国のアフリカへの関与が深まることが期待される。

 中国の進出に根強い批判

 主要国においては、急成長を遂げているアフリカへの関心が高まっている。今回の通称「アフリカ・サミット」は昨年7月、オバマ大統領が南アフリカのヨハネスブルク大学での講演で構想を明らかにし、併せて90億㌦(約9000億円)以上の民間投資が約束されると述べ、実現の運びとなった。

 アフリカの人口は現在約10億人、2050年までには20億人に倍増し、とりわけ中間所得層の拡大が予想されている。近年は世界全体の経済成長率が3%ほどであるのに対し、アフリカはサハラ砂漠以南で5%台の成長率を示してきた。国際通貨基金(IMF)は、14年には6%の高い成長を維持すると予測している。アフリカへの投資額も14年には800億㌦(約8兆円)を超え、過去最高になるとみられている。

 米政府がアフリカを重視する背景には、アフリカにおける中国の存在感が急速に高まっていることがある。中国は経済の持続的発展を支えるため、石油など天然資源獲得を目指してアフリカに急接近している。

 中国政府は00年から3年に一度「中国・アフリカ協力フォーラム」を開催してきた。12年7月、北京で開催された第5回フォーラムではアフリカ諸国50カ国から元首や閣僚が出席。胡錦濤中国国家主席は今後3年間で200億㌦(約2兆円)の低利融資の供与を表明した。今や中国はアフリカにとって最大の貿易相手国だ。

 だが、アフリカ各国の国民の間では中国企業に対してビジネス倫理を無視し、利益追求に没頭するという批判が根強い。労働者も中国人を中心に雇い、揚げ句の果てに利益まで持ち帰るため、現地の雇用促進にも市場の潤いにもつながらない。これでは、投資も何もあったものではない。

 日本は1993年から5年ごとに「アフリカ開発会議」を開催してきた。これまで日本企業が現地に進出し、雇用拡大や人材育成、技術移転を図ることでアフリカの成長に貢献してきた実績は少なからぬものがある。13年第5回会議で、安倍晋三首相は今後5年間で官民合わせて3・2兆円の支援を表明した。

 今回のサミットでは、投資、安全保障、次世代のための政策のテーマの討論会で、オバマ大統領自らが司会進行役を務める。またサミットに合わせて開催されるアフリカの女性起業家支援会議では、佐々江賢一郎駐米大使が基調講演を行う。

 援助拡大で日米は協力を

 日本が中国、米国に先んじてアフリカとの関係強化に乗り出した実績を生かし、アフリカ援助拡大で日米が協力することが求められる。

(8月5日付社説)