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卒業式のプレゼントの是非


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 3月は卒業式シーズン。沖縄の卒業式の風物詩の一つに、キャンディ・レイがある。菓子の首飾りのことだ。このシーズンになると、コンビニ、スーパー、雑貨屋などあらゆる場所で菓子のレイが売られる。

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 卒業式が終わると花道がつくられ、親族や後輩、OB・OGらから首に掛けられる。ハワイに到着して花の首飾りを掛けられるようなイメージだ。花道の最後の方になると、キャンディ・レイのあまりの多さで視界が狭くなり、後輩に支えられる姿も。

 最近は、菓子だけでない。異色なものとして「ベジタブルレイ」がある。農業科の卒業生向けのアイテムなのだろうか。トイレットペーパーのレイも見掛けた。受け取った男子の卒業生は赤面していたが、隣で母親の喜ぶ姿が印象的だった。

 PTAぐるみでキャンディ・レイ作りに取り組む高校もある。もらえる卒業生ともらえない卒業生の格差を減らす目的だ。中学校でも定番になり、小学校や保育園でもよく見掛けるようになったが、多い人と少ない人の格差を問題視する向きがある。

 キャンディ・レイの文化のエスカレートによる弊害も生じている。公立中学校ではここ数年、「花束・プレゼント等の持ち込みはご遠慮下さい」という通知が保護者に配布されている。持ち込み禁止の理由として、①プレゼントをもらえない生徒が出ることは学校教育の面からふさわしくない②卒業生に花束・プレゼントを贈るため、1・2年生による金銭せびりにつながった事が過去にあった――ことが挙げられている。

 3月に入ると、中学校の校門周辺には「卒業式でのプレゼントは禁止されています」と書かれた立て看板が登場するが、ルールを守らない保護者が多く、学校は頭を抱えている。

(T)