卓球参戦でプロスポーツ王国に


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄では、新たなスポーツ観戦の楽しみが増えた。

 今年、卓球のプロリーグが開設された。わずか4チームの中の一つが、沖縄の琉球アスティーダだ。リオ五輪男子団体銀メダリストの丹羽孝希選手、福原愛選手の夫で台湾代表の江宏傑選手らが所属するなど、他チームと対等に戦えるだけの充実したラインナップだ。

 琉球アスティーダは、「明日、未来」と「ていだ(沖縄の方言で太陽)」からなる名前。「卓球の普及を通し、地域に貢献し、長寿大国である沖縄県民をスポーツでより健康に、そして豊かなる人生に寄与することを目的に行動」することを信念としている。

 3日、宜野湾市民会館で行われたホーム開幕戦では、世界ランキング5位の張本智和選手らを擁する木下マイスター東京に敗戦したが、続く4日、T・T彩たま相手にホーム初勝利を飾った。ただ残念なことに、観客席は空席が目立っていた。知名度の低さをどのように克服し、周知していくかが課題となろう。

 ここ数年、沖縄は、トップレベルのスポーツを観戦する機会が多くなった。

 サッカーのFC琉球は今年J3リーグで断トツの成績で優勝を果たし、J2昇格を決めた。来シーズンは日本代表クラスの選手の技術を目の当たりにすることができる。

 バスケットボールBリーグでは、琉球ゴールデンキングスの強さが際立っている。リーグ創設時から強豪の一つに数えられ、西地区では常に優勝を争っている。その強さから、県民のキングス愛は強い。

 ハンドボールも忘れてはならない。日本ハンドボールリーグの男子チームに、琉球コラソンが参入している。

 離島県という地理的なハンディを乗り越え、日本屈指のスポーツ王国となったことを多くの県民は歓迎している。

(T)