台風の連続に肩落とす県民


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 台風24号が9月末、沖縄本島を直撃。高潮による冠水・浸水や、土砂災害、堤防の一部や設備が破損した。那覇市屈指の観光地である市場通りのアーケード(天井)が吹っ飛び、沖縄市の東南植物楽園の巨大仏像が倒れるなど、数多くの被害が報告された。

 割れた窓ガラスによるケガや転倒などが原因で、50人以上が重軽傷を負った。農林水産業の被害総額は10億円に上ることが分かった。最も被害が大きいのはサトウキビで、約6億5000万円と全体の半分以上を占める。このほか、キク、ヘリコニアなどの花、タンカンなどの果樹が影響を受けた。

 また、最大23万世帯以上が停電となった。全世帯の4割に相当する。長期間停電した世帯は本島中部に多く、数多くの信号の色が消え、交通に大きな影響を与えた。通学中の小学生が横断歩道を長らく渡れずにいる姿を見て、胸が痛んだ県民もいたという。

 2日以上停電したと話す沖縄市のある住民は「電気も水もなく料理もできない。近隣のスーパーに行っても停電で閉まっている。開いていても商品がない」と悲鳴を上げた。

 また看板標識や木も多く倒れた。それらの残骸が道路に残ったままだ。

 停電や冠水・浸水被害の復旧作業、飛散物の回収が各地で続く中、台風25号の接近で、さらなる暴風雨が追い打ちを掛けた。電気や水など何日も止まったままの地域もあり、住民らは「またか」と肩を落とす。5日までに1万を超える世帯が停電になった。

 4日から5日にかけて空の約400便が欠航となり、推定1万6000人に影響が出た。週末に予定されていた那覇大綱挽関連イベントなど数多くの行事が中止または延期となり、県内生活だけでなく観光客にも影響が出ている。

(T)