「左派ウイルス」に集団感染?


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 「基地反対は嫌いでも、沖縄のことは嫌いにならないでください」(ワニブックス)が、発行から半年を経た現在も沖縄県内の書店でロングセラーとなっている。本土の人々の沖縄に対する誤解を解いてもらいたいという狙いで書かれた本だ。

 この本の著者で護佐丸リラーニングサポート主宰の知念章氏がこのほど、浦添市で講演。歴史認識、戦後の思想戦、基地問題などについて分かりやすく解説した。

 なぜ、沖縄では革新勢力が強いかという疑問について、知念氏は、戦後の連合国軍総司令部(GHQ)による日本占領政策の一環として行われたウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)に着目。これにより、歴史(先祖)との分断、公との分断、本土と沖縄の分断が行われ、日本精神が失われるとともに“左派ウイルス”の蔓延(まんえん)を許したと解説した。

 “左派ウイルス”は知念氏による造語。その特徴として、①普通に生活していたら感染する②耳にやさしい言葉で誘惑する③ダブルスタンダード―。これらは政治、メディア、教育の「三種の神器」を媒介としているという。

 感染がひどくなると、言い分がマスコミとそっくりになり、悪いことはすべて他人や政府のせいにする。さらには、平気でうそをつき、人相が悪くなり、揚げ句の果てには暴力事件を起こし、収監されることも。

 対処法は、正しい情報を与えることだ。

 感染しにくい人は「公」を優先する無私の心を持つ人。日本兵が強かったのは、無私の存在の鏡である天皇陛下がいらっしゃるからだと強調した。

 基地問題の根本的な原因は「利権」であると指摘した上で、私利私欲を捨てて、正しい歴史と日本精神を教える現代版の皇民化教育の必要性を訴えて講演を締めくくった。

(T)