「尖閣」の文字が行政上の住所に


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 石垣市が管轄する尖閣諸島の地名を「尖閣」とすることが確実になった。中山義隆市長が市議会最終日の21日、尖閣諸島の字を「石垣市尖閣」と変更する議案を12月定例会に提出する方針を示したからだ。賛成多数で可決される見通しだ。

 現在の尖閣諸島の住所は「石垣市登野城2390~2394番地」。登野城は石垣島南東部の中心部と同じ地名だ。尖閣という地名は行政上使用されていない。

 尖閣諸島に本籍地を移した南西諸島安全保障研究所の奥茂治所長は、中国との領有権争いを念頭に、2017年9月に字名変更の陳情書を提出し、市議会も昨年から審議していた。

 市議会定例会一般質問で「尖閣諸島を守る会」代表世話人の仲間均市議が「『尖閣』という文言を入れることで、国内外に石垣市の行政区域であることを知らしめてほしい」と要望。中山市長は「12月議会では必ず議案を上程し、住所として『尖閣』の言葉が入るようにしたい」と述べた。

 次に、尖閣諸島の上陸・視察を求める決議が賛成多数で可決された。仲間氏は一般質問で、民間団体が尖閣諸島の魚釣島に持ち込んだヤギが繁殖して「生態系に大きな影響を与えていることが容易に想像される」と指摘し、「自然体形の実態調査や文化財保護を含め、上陸による現地調査が不可欠」と主張した。石垣市は11年にも同様の決議をしている。

 議会終了後、同市議会では衝撃が走った。今村重治、伊良皆高信両市議が職務強要罪の容疑で逮捕されたのだ。両容疑者を含む4人には、ゴルフ場建設のために市有地貸し付けを求めた際、プライバシーを絡めて中山市長を脅した疑いが掛けられている。

 良くも悪しくも、石垣市からしばらく目が離せない。

(T)