「普天間」一部返還で負担軽減大


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 米軍普天間飛行場の東側の一部が7月31日、返還された。面積にして4㌶、全体の0・8%ではある。

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道路整備が進む宜野湾市道11号線

 2015年12月、日米両政府が大筋合意し、今年4月に日米合同委員会で決まった。返還地は、宜野湾市が市道11号として整備し、2019年度にも開通する予定。

 11号線の整備は、安次富盛信市長(故人)時代の1979年に採択された事業だ。普天間飛行場が市の中央に位置し、市民は迂回を余儀なくされることから、交通の便を良くするために「せめてフェンス沿いに道路を」というアイデアだった。

 11号線の全長約3・5㌔のうち、北側と南側の一部区間(約1・4㌔)は25年前に開通したが、その後は中断していた。

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道路整備計画を紹介する横断幕が普天間飛行場のフェンスに掲げられている

 佐喜真淳市長や在沖米軍トップのニコルソン中将は返還を歓迎し、市民の利便性が良くなることを強調した。ところが、翁長雄志知事は「全面返還が県民全体の長年の悲願だ。政府は県外移設に積極的に取り組んでほしい」と述べ、祝賀ムードに水を差した。

 全面返還するためには、名護市辺野古の代替施設建設が完成することが前提であることを敢えて無視しているのだろうか。現行計画では早くて2022年度に全面返還されることになっているが、移設工事が遅れれば、ずれ込むことになる。

 普天間飛行場周辺よりも渋滞が深刻なのは浦添市のキャンプ・キンザーに接する国道58号線だ。キャンプ・キンザーも、東側の国道沿いの3㌶が先行返還されることになっており、来年4月までに両側6車線から8車線に増幅される。

 返還される面積はいずれも少ないが、慢性渋滞に悩まされている宜野湾と浦添の両市民にとっての負担軽減は大きいのだ。

(T)