AKB総選挙で全国区に


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 人気アイドルグループAKB48選抜総選挙が17日、沖縄県豊見城市の中央公民館で行われた。

 この総選挙は当初、「豊崎美らSUNビーチ」で行われることになっていたが、沖縄の梅雨空が長引き、前日から大雨洪水警報も出ていたことから、ファンが見守る中での開票イベントとライブは中止になった。

 多くのファンの前でイベントを開催したかったメンバーらはさぞかし残念だったはずだ。また、この日のために沖縄旅行を計画し、航空券を買ってホテルを予約した多くのファンにとっても同様だったろう。

 17日が悪天候になることは予測できたはず。気象庁によると、沖縄地方の梅雨明けは昨年が6月16日、15年が同8日だったからだ。

 宜保晴毅市長は、豊見城市のことをよく知ってもらう、否、正確に知ってもらうチャンスと捉えていただけに、残念がった。

 市の正式名称は「とみぐすく」なのだが、「とみしろ」と読まれることが圧倒的に多い。市外・県外の人々が読み間違えることは理解できるとしても、「市民の約7割が『とみしろ』と言っている」とも。現に、豊見城高校も豊見城南高校も「とみしろ」が正式名称だ。

 また、「とよみ」と名付けられたショッピングセンター、豊崎という地名が、混乱に拍車を掛けている。

 イベント中止を受け、宜保市長はフェイスブックで「もう、晴れ男は名乗りません」とコメントした。それでも、豊見城の名前が何度もニュースで報じられ、知名度は格段にアップしたに違いない。

 同市は那覇市に隣接し、アウトレットモールや瀬長島の「ウミカジテラス」が人気だ。訪問客には、ぜひとも美しい青い空とエメラルドグリーンの海を楽しんでもらいたい。

(T)