キンザー利用で大胆提案


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 浦添市の西海岸に位置する米軍キャンプ・キンザー(牧港補給庫)が早くて9年後の2025年に返還される。これは在日米軍再編の一環で、それに伴い、那覇軍港が浦添埠頭(ふとう)沖に移設されることが決まっている。

 このほど、キャンプ・キンザーの望ましい未来を考えるシンポジウムが浦添市で開催され、各界の有識者が提言した。

 中でも印象的だったのが、ライフスタイルプロデューサーの浜野安宏氏による提案だ。初めての映画監督作品「カーラヌカン」の制作のため、沖縄入りしている浜野氏は、「リゾートを楽しみに来ると、まず那覇を見てがっかりする。不ぞろいのビル、安物の土産屋が並ぶ国際通りなどは国際リゾート都市とは程遠い」と一刀両断。

 那覇を反面教師としながら、国際的に一流のリゾート都市を作るべきだと主張。具体的には、浦添の地域価値を上げるために、イノー(礁池=しょうち)を残して開発し、移設される軍港の先の海沿いにホテルを建設するよう大胆な提案をした。

 また、「基地も歴史の一つ」として、建物をそのまま残して人を住まわすという考えを提示。浦添市の価値を最も上げられる方法で開発するよう求めた。松本哲治市長は浜野氏の提案を評価している様子だった。

 もともと、軍港受け入れに前向きだった松本氏は、市長に就任した2013年、那覇市の翁長雄志市長(当時)が無条件の返還を目指したことから、軍港受け入れの必要性はなくなったと判断。移設受け入れを選挙公約に入れなかった。

 ところが、翁長氏は2014年末の知事就任後、浦添移設を支持。那覇市の城間幹子市長も知事に同調した。これを受けて、松本氏は軍港受け入れに方針を戻した経緯がある。(T)