「龍柱」建立阻止へ第2回大会


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 那覇市若狭に建立予定の「龍柱」に反対する第2回大会が17日、那覇市の県立博物館・講堂で開かれた。「住みよい那覇市をつくる会」(金城テル代表)が主催、約150人が参加した.”

 中国皇帝の象徴である「龍柱」の建設は、那覇市が一括交付金約2億6700万円を使って同市の海の玄関口の若狭地区で進められている.”

 週刊誌の記事で「龍柱」の計画を初めて知ったという那覇市出身で神奈川県在住の女性は、沖縄に帰省したとき友人に「龍柱」について尋ねると、「誰も知らない」と言われたという.”

 「龍柱」建設計画は昨年6月、若狭周辺の数カ所の自治会長に電話で概略を伝えられた程度で、一般市民が知らない間に市定例議会で承認された.”

 これについて久高友弘市議は、「翁長(おなが)雄志(たけし)市長からのトップダウンで決まったこと。予算や発注、工期に至るまで何もかもいい加減だ」と憤慨。翁長市長が11月16日に予定されている県知事選に出馬表明したことから、反発を避けるため、知事選までは建設が始まらないとの見方を示した.”

 また、照屋守之県議(自民党)は「一括交付金を不適切に使用することで政府の信頼を失い、今後の沖縄振興策に大きな影響が出かねない」と懸念を表明.”

 那覇市民で元中学校教師の男性は、ベトナムやフィリピンなど東南アジアに対する中国の覇権主義の実態を引き合いに、「米軍基地がある所は平和で、基地がない所は危険である」と力説、「中国の覇権主義の象徴となり得る『龍柱』は沖縄にふさわしくない」と訴えた。

 大会は最後に、「龍柱を絶対に建てさせない要望書」を仲井真弘多(ひろかず)知事に提出することを承認して閉幕した。(T)