早い梅雨入りでハーリー中止


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄県は5日、梅雨入りした。沖縄気象台によると平年より4日、昨年より5日早い。県内各地で激しい雨が降り、石垣市では50年に一度の記録的大雨となった。ゴールデンウィークは例年、晴天に恵まれ暖かい気候になるが、今年は違った。

 GWの風物詩である那覇ハーリー(爬竜)は5日、大雨と強風のため中止となった。ハーリーとは、3艘(そう)の爬竜船(ドラゴンボート)が速さを競い合う行事。毎年、5月3日から5日まで開催される県内最大規模の行事だ。ハーリーは一般には旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)に行われるが、観光客に見てもらいたいという意図から那覇ハーリーだけはGWに開催されている。

 那覇ハーリーは、初日は市内の小中学生らが参加、2日目は観光客らが体験できる「一般乗船体験」が行われる。伝統的なハーリーは最終日だ。

 ところが、最終日は、35年ぶりに中止になった。音楽イベントと花火だけではない。「本バーリー」と「御願(うがん)バーリー」というメーンイベントが開催されなかった。

 「本バーリー」とは、那覇・久米・泊の三つの地区が競うもので、那覇市民が最も熱くなる競漕だ。また「御願バーリー」は、古式の衣装でハーリー・ウタ(歌)を歌いながら、ゆっくりと港内を回遊する儀式で、神に捧げ豊穣(ほうじょう)を願う。この二つのイベントなくして那覇ハーリーは成り立たないとも言われるものだ。

 沖縄地方の梅雨明けは、平年値が6月23日、慰霊の日だ。今後1カ月半程度、傘マークの日々が予想されるが、梅雨明け後の灼熱(しょくねつ)の夏を迎えるまでは雨を楽しむぐらいの気持ちで過ごしたい。(T)