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李政権揺さぶりが狙い?―北朝鮮弔問団

「当・民分離戦略」、実利も計算

 【ソウル上田勇実】北朝鮮は21日、金大中・元韓国大統領の死去に伴い、最高指導者・金正日総書記の側近を含む弔問団を派遣するが、北朝鮮への無条件的支援に慎重な李明博政権の対北政策を揺さぶる狙いが隠されているとの見方が浮上している。

 韓国統一省によると、弔問団は朝鮮労働党中央委員会の金基南書記を団長とし、金養建・統一戦線部長など6人。金基南書記は国内向け宣伝、金養建部長は対南政策全般でそれぞれ金総書記の信任を得ているといわれ、専門家らは「何らかの戦略をもって訪韓するのは明白」とみている。

 北朝鮮の対南工作に詳しい対北政策研究所の柳東烈氏は、「北朝鮮は『当・民分離戦略』で意図的に李政権を排除するつもりだろう」と指摘する。「当・民分離戦略」とは当局(韓国政府)との対話を拒否したまま、一方で民間との交流を進める対南工作の一環で、先日、金総書記が現代グループの玄貞恩会長と会談し、韓国政府を頭越しに金剛山観光の再開や南北離散家族の再会などで合意したのもその典型だという。

 北朝鮮は今回の弔問団派遣をめぐっても、韓国側連絡先を金元大統領の側近に限定。1泊2日の韓国滞在中、南北当局間対話の実現可能性について韓国政府は20日、「別途に韓国当局と面談する計画はなく、要請も受けていない」(統一省報道官)と明らかにしており、韓国政府は“蚊帳の外”だ。

 結局、こうした「当・民分離戦略」は、政府が南北関係改善に無能だという印象を植え付け、韓国国内で李政権の対北政策修正を求める主張を勢いづかせることで、政権を圧迫する効果がある。

 また2000年の南北首脳会談などを通じ、韓半島に融和ムードをもたらした故金元大統領への弔問は、「将軍さま(金総書記)は平和を愛する方だという国内向け宣伝にもなる」(柳氏)ため、実利も計算に入れている可能性がある。

2009/8/20 18:09

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