シーア派聖職者らがイラン大統領選挙結果を批判
【カイロ5日鈴木眞吉】イランのイスラム教シーア派の聖地コムの聖職者・学者らが、6月12日実施のイラン大統領選挙に関する公式発表に異議を唱えている。AFP通信が5日、報じた。
報道によると、聖地コムの聖職者や学者らは声明の中で、選挙監督の責任を持つ護憲評議会はもはや今回の選挙結果を正しく判断する権利を失っており、委員会のメンバーの何人かは公的な目を持って判断すべきにもかかわらず、公平なイメージを失っているとの見解を表明した。
12人からなる護憲評議会は6月30日、現職のアハマディネジャド大統領の再選を是認していた。
コムの聖職者たちは、護憲評議会が候補者のムサビ元首相やカルビ元国会議長らから提出された不正疑惑に対し、「注意を払わなかった」と語り、実質無視した、との見方を示している。
「公平を求める人々の声は暴力によって踏みにじられ、不幸にも死人と負傷者と逮捕者を残しただけだ」と指摘、「護憲評議会がそうだと言ったからといって、選挙は合法的だったと、どうして受け入れられよう」とも述べた。
大統領選挙の混迷をめぐり、最高指導者のハメネイ師と保守穏健派でムサビ候補を支持したラフサンジャニ師が、聖地コムの聖職者・学者たちの支持取り付けをめぐり暗闘しているとの見方もあり、聖職者らの姿勢が注目されていた。
ムサビ候補も6月22日当地を訪問、意見交換をしたとされる。
聖地コムの聖職者・学者らが、より公平な処置を求めたことで、選挙結果の正当性が疑われ、ハメネイ―アハマディネジャド体制への疑念が強まリ、体制への批判が更に高まる可能性がある。
2009/7/5 21:51