クリスチャンサイエンスモニター紙が印刷版発行停止へ
【ロサンゼルス29日宮城武文】創刊100年の歴史を誇る米有力紙クリスチャン・サイエンス・モニター(本社ボストン)が28日明らかにしたところによると、来年4月から同紙の印刷発行を停止し、オンライン新聞に全面移行することになった。
同紙はクリスチャン・サイエンス教会所有の新聞として創刊されたが、国際報道などで評価を得て、米高級紙の一角を占めるまでになっていた。
しかし、米国新聞業界の経営行き詰まりは同紙も直撃、ここ数年来、同紙の印刷版発行停止が業界内で噂されていた。同紙によると、経費削減だけでなく、全米に散らばる購読者に郵送で送っていたのでは1日、2日遅れの新聞になるとして、タイムリーなニュースを提供するためにオンライン新聞に全面移行するとの説明を行っている。
同紙の発行に伴う年間経費は来年4月30日期で2580万ドルと見積もられ、収益は1250万ドルで、不足分の1330万ドルは全面的に教会が補う形になっている。同紙によると、教会は2013年までに補助金を650万ドルに減らし、次期会計年度では1500万ドルの経費削減を計画。現在の編集スタッフ95人のうち10%から15%を削減する予定だという。
一般の新聞では広告収入が大部分を占めているが、同紙の場合、5万人の購読者による購読収入が大きな比重を占め、広告収入は80万ドルに過ぎない。印刷版とオンライン版を発行している米日刊紙のオンライン新聞からの広告収入は一般的には全収益の8%程度。同紙が全面的にオンライン新聞に移行した場合、収支を改善することができるか疑問視する業界アナリストの見方もある。
2008/10/30 14:30