マケイン氏、劣勢の流れ変わらず―米大統領選第2回テレビ討論会
得意の市民集会形式があだに
【ニューヨーク7日内藤毅】米南部テネシー州ナッシュビルで開催された第2回目の大統領選テレビ討論会。共和党のマケイン上院議員は、民主党のオバマ上院議員に空けられた9ポイント差(ギャラップ社調べ)の支持率を挽回すべく、自身が得意とするタウンホール(市民集会)形式の討論会に臨んだ。しかし、決定打に欠く攻撃で、劣勢の流れは変わらないまま。マケイン氏はさらに窮地に立たされた格好になった。
討論会直前、レーガン大統領の選挙参謀だったエドワード・ローリンズ氏はCNNで、マケイン上院議員の戦略に関して、信用危機で共和党にかつてないほどの逆風が吹いている事を指摘。討論会では、「猛攻に次ぐ猛攻で、オバマ氏を押し切らなければ勝ちはない」と分析していた。実際、国民から直接、焦げ付いた住宅ローンの買い上げるプランを提案するなど、マケイン氏は第1回目の討論会とは打って変わって、積極的な攻勢に出て行った。
一方のオバマ氏は討論会当初、聞かれた質問に対して、従来の主張を繰り返すばかり。マケイン氏にしてみれば、オバマ氏攻略には絶好の機会だった。しかし、積極的な人格攻撃を避けたためか、決定打は繰り出せないまま。医療保険改革やイラク政策、パキスタン関連の質問で、オバマ氏がより分かりやすく明確な指針を示したことで、国民の軍配は同氏に上がることになった。
討論会後、各メディアが行った緊急世論調査では、CNNで「オバマ氏勝利」が54%。これに対して、「マケイン氏勝利」は30%。CBSでも、40%対26%でオバマ氏が圧勝。討論会を前に、政治分析紙「ポリティコ」はタウンホール形式が質問者と聴衆へのアピール、そして相手候補への攻撃を同時に行わなければならないため、後れを取っている候補には難しい状況を作り出すことを指摘していたが、予想されたとおりの展開となった。
一方、保守派オピニオン誌「ウィークリー・スタンダード」のビル・クリストル氏はFOXニュースで、マケイン氏の敗因として、タウンホールならではの形に捉われない質問が少なかった事を指摘。司会のNBCニュースキャスター、トム・ブローコー氏が選んだ質問も金融問題や社会保障問題など、ほぼ出尽くしたものばかりで、候補の性格や人間性を際立たせる質問が皆無だったこともその一因に挙げている。
2008/10/8 22:39