「危機への強さ」アピール―ハリケーン対策でマケイン氏
共和党大会、プログラムを大幅縮小
【セントポール(米ミネソタ州)31日早川俊行】米共和党は31日、大型ハリケーン「グスタフ」の接近を受け、1日午後から当地で始まる全国党大会のプログラムを大幅に縮小することを決めた。2005年夏に甚大な被害をもたらした大型ハリケーン「カトリーナ」への対応の遅れをめぐり、ブッシュ政権が厳しい批判を浴びた経緯があるだけに、「お祭りムード」は自粛した方が得策と判断した。ただ、党大会で大統領候補に正式指名されるジョン・マケイン上院議員(72)は、ハリケーン上陸予想地域を視察するなど、危機管理能力の高さをアピールする戦略だ。
マケイン陣営の選挙対策責任者、リック・デービス氏は同日の記者会見で「われわれの最優先事項はグスタフの影響を受ける人々を支援することだ」と語り、党大会初日はどうしても済ませなければならない手続きなどを除き、演説を含め、すべて中止すると発表した。
この結果、7時間予定されていた初日のスケジュールは2時間半程度で終わる見通しで、2日目以降も状況次第で大幅な変更が出そうだ。ただ、マケイン氏とサラ・ペイリン・アラスカ州知事(44)を正副大統領候補に正式指名する手続きは行われるとみられる。
マケイン氏はペイリン氏とともに、南部ミシシッピ州を視察。「党利党略を捨て、米国民として行動しなければならない時だ」と強調し、党大会よりも災害対策を優先する意向を表明した。
大会初日に演説を行う予定だったブッシュ大統領、チェイニー副大統領のほか、メキシコ湾岸地域の州知事らも党大会出席を見送った。バラク・オバマ上院議員が8万4000人を集めて屋外競技場で指名受諾演説を行った民主党大会に比べ、大物政治家の欠席が相次ぐ共和党大会は、極めて地味な内容になりそうだ。
ただ、マケイン氏は指名受諾演説をセントポールの党大会会場ではなく、メキシコ湾岸地域から中継で行う可能性があることを明らかにした。同氏はグルジア紛争をめぐり、ロシアの軍事行動を「侵略」と非難する声明を素早く発表し、安全保障問題に強いことを証明したが、国内の災害対策でも高い能力を備えていることをアピールしたい意向とみられる。
党大会は11月の本選に向けて弾みを付ける重要なイベントだが、スケジュールの大幅変更は「前例がない」(AP通信)ため、今後の選挙戦にどのような影響を及ぼすのか、見当がつかない状況だ。
2008/9/1 14:00