不透明な「バイデン効果」―米民主党大会
ロビイストの次男めぐり疑惑も
【デンバー(米コロラド州)27日早川俊行】米民主党の副大統領候補に正式指名され、指名受託演説を行ったジョゼフ・バイデン上院議員(65)は、得意の外交・安全保障問題を例に取りながら、ブッシュ政権の失政を批判するとともに、オバマ政権樹立の必要性を強調した。上院歴35年のベテラン議員はオバマ陣営に「安定感」をもたらすのは間違いない。だが、オバマ氏はワシントン政界の古い政治体質を「変革」すると宣言してきただけに、バイデン氏の起用が支持拡大にどの程度つながるかは不透明だ。
「私はグルジアやイラク、パキスタン、アフガニスタンの現場を見てきた」――。
バイデン氏は指名受託演説でこう語り、国際情勢に精通していることをアピールした。外交・安保問題を弱点とするオバマ氏の「女房役」にふさわしいことを印象付けるのが狙いだ。
だが、コラムニストのカル・トーマス氏は「バイデン氏の起用で、オバマ氏は外交政策の専門知識を得られる反面、クレディビリティ(信頼)を失う」との見方を示す。
オバマ氏はこれまで「ワシントンのロビイスト政治を終わらせる」と主張し、長年ワシントンにいる共和党候補のマケイン上院議員を攻撃してきた。そんなオバマ氏がマケイン氏より連邦議員歴がはるかに長いバイデン氏を起用したことは、「変革」のメッセージに逆行すると受け止められる危険性がある。
しかも、バイデン氏の次男ハンター氏はロビイストで、早くもさまざまな疑惑が浮上している。
また、バイデン氏はオバマ氏と同様、リベラル色が極めて強い。米政治情報誌「ナショナル・ジャーナル」が発表した昨年の投票行動評価では、オバマ氏は上院で最もリベラルな議員と判定されたが、バイデン氏は3位だった。この点も共和党から叩かれることも考えられる。
2008/8/28 16:44