オバマ氏、受託演説へ―米民主党大会で正式指名
政権奪回へ結束誇示
【デンバー(米コロラド州)27日早川俊行】米民主党は27日午後(日本時間28日朝)、当地で開催されている全国党大会でバラク・オバマ上院議員(47)を正式に大統領候補に指名した。黒人が米主要政党の大統領候補に選出されるのは初めて。これを受け、オバマ氏は党大会最終日の28日夜(同29日午前)、7万5000人収容の屋外競技場で指名受託演説を行い、8年ぶりの民主党政権樹立に向けた選挙態勢を整える。
代議員による大統領候補指名投票では、開票の途中、オバマ氏と激戦を繰り広げたヒラリー・クリントン上院議員が開票を打ち切り、オバマ氏への一本化を求める緊急動議を発議。動議は発声投票により全会一致で了承され、オバマ氏の指名が決まった。
開票は州・地域ごとに行われていたが、クリントン氏は地元ニューヨーク州の開票時に登場。「オバマ氏こそわれわれの大統領候補であることを声を一つにして宣言しよう」と強調し、前日の演説に続き、党内融和ムードの醸成に一役買った。
当初はクリントン氏が指名投票の候補者名簿に登録されたことについて、党内の足並みの乱れを露呈しかねないとの懸念があった。だが、クリントン氏の緊急動議でオバマ氏を全会一致で選出し、「結束」を誇示する“演出”は事前に検討されていたようだ。
一方、副大統領候補にはジョゼフ・バイデン上院議員(65)が正式指名された。バイデン氏は指名受託演説で「変化をもたらす賢明な指導者を必要としている。その変化をもたらすのはオバマ氏だ」などと訴えた。同氏は上院外交委員長を務める党の重鎮で、外交・安全保障問題を弱点とするオバマ氏を補完する役割が期待されている。
オバマ氏はバイデン氏の演説後、予告なく党大会の会場に初めて姿を現した。一般有権者も参加できる28日の指名受託演説について、「党大会を開放して、誰もが米国を元に戻す取り組みに加われるようにしたい」と語った。
また、この日はビル・クリントン前大統領や2004年の民主党大統領候補ジョン・ケリー上院議員、マデレーン・オルブライト元国務長官らも演説。クリントン前大統領は党候補指名争いの最中、オバマ氏を痛烈に批判したが、この日は「オバマ氏は米国を導き、世界における米国の指導力を回復する準備ができている」と称賛した。
2008/8/28 16:42