オバマ氏、獲得代議員数でも逆転、クリントン氏窮地に
ハッカビー氏、撤退への圧力強まる
【ワシントン12日久保田秀明】米大統領予備選の首都圏決戦が12日に実施されたが、民主党ではバージニア、メリーランド両州およびコロンビア特別区(ワシントンDC)でオバマ上院議員がヒラリー・クリントン上院議員に圧勝。獲得代議員総数でもついにクリントン氏を上回る展開となった。勝利した州は、オバマ氏22州、クリントン氏12州と一層差が広がった。さらに12日公表されたギャラップ全米世論調査では、オバマ氏47%、クリントン氏44%でオバマ氏が首位になり、名実ともに民主党の先頭走者の立場を確保した。
これにより、オバマ氏は五日のスーパーチューズデー以来、七戦連勝となり、これまでの支持基盤だった黒人、若者はもちろん、白人、高齢者層の間でも支持を拡大している。選挙戦でオバマ氏は徹底して「変化」を訴え、クリントン氏は「経験」を強調してきたが、CBSテレビの12日出口調査では、メリーランド州民主党投票者の58%が「変化」を第一に求め、「経験」を求める22%を上回った。バージニア州でも、「変化」55%、「経験」23%という結果で、それが両候補の得票率の差にそのまま反映した格好だ。
クリントン氏は首都圏敗北を想定してか、12日は早々にテキサス州に移動し、3月4日に予定されるテキサス州、オハイオ州の予備選に向けて全力投入する戦術に出ている。連敗が続いても、両州、さらには4月22日のペンシルバニア州など主要3州で勝利できればオバマ氏に打ち勝つことができると考えており、テキサス、オハイオ両州をオバマ旋風を跳ね返す「ファイアウォール(防火壁)」(ABCテレビ解説者ジョージ・ステファノプロス氏)と見ている。しかし「防火壁」の一つの州でも破られれば、オバマ氏の指名獲得を阻むのは難しい。
さらに19日にはウィスコンシン、ハワイ両州での戦いが控えているが、両州ともオバマ勝利が予想されており、テキサス、オハイオ州の決戦までにオバマ氏がさらに勢いづく見通しとなっている。クリントン氏は選挙対策責任者を交代させて臨んだ首都圏決戦だったが、全敗という結果は大きな痛手で、同陣営内のほころびはさらに拡大している。12日には、選対本部のナンバー2が辞任した。このまま敗北が重なれば、陣営内の士気が落ち、選挙資金集めにも支障が出て、「防火壁」に到達するまでに失速してしまう可能性も否定できない。一方、オバマ氏のところには勝ち馬に乗るボランティアが続々集まっており、選挙資金集めにも拍車がかかっている。
共和党の首都圏決戦では、指名獲得をほぼ確実にしたマケイン上院議員がハッカビー前アーカンソー州知事に3つの予備選全部で勝利した。ハッカビー氏は選挙戦継続を表明しているが、保守層をマケイン氏から離脱させ、本選挙での共和党勝利を危うくしているという批判が強まっている。今後、共和党内から撤退への圧力が強まることになろう。
2008/2/13 17:34