民主党2強予想通りの痛み分け
オバマ氏、東部で票伸ばせず
【ニューヨーク6日内藤毅】ニューヨークやカリフォルニアなどの大票田を含む全米22州と米国領サモアの各地で行われた6日の民主党予備選・党員集会。クリントン・オバマ両上院議員による1位争いは、クリントン氏は東部3州とカリフォルニアなど8州で、オバマ氏は中西部およびロッキー山脈各州で13州で勝利した。数の上ではオバマ氏が多いが、イリノイをのぞく大票田を全てクリントン氏に抑えられており、下馬評どおり「痛み分け」となった。
オバマ氏は先月26日のサウスカロライナ選で黒人層ばかりの支持が目立った。しかし、今回はこれらの層に加えて、中西部・ロッキー山脈各州で白人の男性票が増加。一部の州でこれまでクリントン氏に流れていた女性票を巻き込むことに成功している。一方、クリントン氏は従来の女性票のほか、ヒスパニック系や労働組合からの票を集め、人口が集中する州での勝利を確保している。
オバマ氏はクリントン氏に勝ちを譲った東部各州でも健闘している。クリントン氏が大勝したニューヨークでも得票差は15ポイント程度。しかし、マサチューセッツ州では、デバル・パトリック州知事やエドワード・ケネディー上院議員など名だたる民主党リベラルの領袖らからの支持を受けながら、2位に甘んじてしまっている。このことは、「変革」を謳うオバマ氏に対し、本物かどうか疑問を抱く有権者が少なくないことを示す。ケネディー家の権威をしても、オバマ氏が勝てなかったことは、今後の選挙戦に大きな影響を与えるものと見られている。
一方、クリントン上院議員は、勝つべき州で勝利を収めている。最も両候補が伯仲していたカリフォルニアでもオバマ氏に11ポイント差をつけての第1位となっている。
民主党では、大統領候補が党の指名を受けるためには、代議員の過半数である2025人の獲得が必要。6日に投票が行われた州の全代議員数は1681人だが、同党は投票数によって代議員を分配する比例分配方式をとる。
このため、両候補の戦略は、スーパーチューズデー後の予備選で有利な状況を作り出すため、大票田の州で票を集め、より多くの代議員を獲得すること。「痛み分け」とは言え、大票田の多くで1位を失ったオバマ氏の痛手はより大きい。
しかし、今後の党指名レースを見ると、9日にルイジアナ予備選、12日には首都圏予備選(バージニア、メリーランドとワシントンDC)などオバマ優勢が予想される予備選・党員集会が続く。逆に、クリントンが優勢な州での予備選は3月まで待たざるを得ない状況だ。オバマ氏が優位に立つ機会は少なからずある。
2008/2/6 21:42