1月米雇用統計、雇用者数は大幅増:識者はこうみる

2月3日、米労働省が発表した1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が24万3000人増と、市場予想の15万人増を上回り、9カ月ぶりの高い伸びとなった。写真はカリフォルニア州のショッピングセンター建設現場で作業に従事する労働者。2012年1月撮影(2012年 ロイター/Mike Blake) [拡大]
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【ワシントン 3日 ロイター】 米労働省が3日発表した1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が24万3000人増と、市場予想の15万人増を上回り、9カ月ぶりの高い伸びとなった。
失業率は8.3%と前月の8.5%から改善し、2009年2月以来、約3年ぶりの低水準となった。市場予想は8.5%だった。低下は5カ月連続。失業率は昨年8月以降、0.8%ポイント低下している。
市場関係者の見方は以下の通り。
●緩和強化の必要性が著しく後退
<アメリプライズ・ファイナンシャル(デトロイト)のシニアエコノミスト、ラッセル・プライス氏>
全般的に幅広い増加が見られる。やや軽視されていると思われるのは、建設などの分野で雇用の改善が見られ始めたことだ。これは、勢いが弱かった産業での雇用が一段と増加しているということだけでなく、雇用削減が行われていた産業で緩やかに雇用が増加し始めていることを示している。
今回の雇用統計によって、量的緩和第3弾(QE3)への期待、および緩和強化の必要性は著しく後退するだろう。
●14年終盤の引き締め見通しに疑問投げかける
<ドイツ銀行のG10為替戦略部門責任者、アラン・ラスキン氏>
とても力強い雇用統計だったとの一言に尽きる。全てにわたって極めて力強い内容だ。もちろん暖冬が重要な要因で、建設などの部門を支えたことに疑いはない。しかし天候にさほど敏感でない部門まで幅広く増加が見られた。
金融引き締めの時期は2014年終盤になるという米連邦準備理事会(FRB)の見方に対し、この統計は疑問を投げかけるだろう。どのような形であれ将来この見通しが変更された場合、極めて市場に敏感なものと見なされるからだ。
今回の結果は量的緩和第3弾(QE3)の実施には強力な向かい風になる。ただ、ツイストオペを終了する際、特に債券利回りが金融環境を著しくひっ迫すると予想される場合に備えてFRBはQE3を用意しておくだろう。
●賃金増伴わず、慎重な見方変えず
<コンファレンス・ボード・マクロ経済分析部門ディレクターKATHY BOSTJANCIC氏>
1月の非農業部門雇用者数が強い数字となったことから、経済成長が加速しているとの期待が強まるとみられるが、われわれは慎重な見方を維持している。消費者信頼感、所得、消費は引き続きさえず、雇用は上向いている可能性があるものの、賃金の増加が伴っていない。
この点からも労働市場が反転したと判断するには、冬の間、この規模の雇用が継続する必要がある。これが実現し、過去3年間の不安定な成長パターンが弱まれば、今年は幸先のよいスタートを切ったといえるだろう。
●力強い結果、QE3期待は後退
<ウェルズ・ファーゴの通貨ストラテジスト、バッシリ・セレブリアコフ氏>
非常に力強い数字だ。米経済指標でみられる全般的な改善と一致している。だが、今日の統計で示された力強さは幾分サプライズで、米雇用市場および経済にとり好ましい兆候だ。株式市場やリスク選好をも支援することになるだろう。
ドルの動きはまちまち。金融政策が引き続き超緩和的にとどまるとの見方から、資源国通貨は雇用統計を受け、引き続きドルをアウトパフォームすると予想する。ドルはユーロなどに対してはよりまちまちの動向となるだろう。
量的緩和第3弾(QE3)への期待感は後退するだろう。米連邦準備理事会(FRB)の介入を要するような特定の経済上の緊急性はないようにみられる。これは、FRBが2012年を通じ、安定的な政策を講じていくというわれわれの見方と一致する。
2012/02/04 3:54
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