ホンダが航空機事業本格化、ビジネスジェットの勢力図塗り替え

1月30日、ホンダの航空機事業が本格化する。写真は同社ロゴマーク。都内で2010年10月撮影(2012年 ロイター/Issei Kato) [拡大]
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【東京 30日 ロイター】 ホンダ<7267.T>の航空機事業が本格化する。1986年の研究開始以来、水面下では一時中断の危機もあったが、2012年は小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の量産1号機の組み立てを始めるところまで視野に入っている。
ホンダは「ホンダジェット」で米テキストロン<TXT.N>傘下のセスナとブラジルのエンブラエル<EMBR3.SA>が支配する小型ビジネスジェット市場の勢力図を塗り替える戦いに挑む。
ホンダジェットは定員7人の小型ジェット機で、06年10月から100機以上を受注している。12年から米国で量産1号機の組み立てを始め、13年前半にも年間80機のフル生産体制に入る。米セスナ、ブラジルのエンブラエルなど競合に比べて燃費性能が2割程度よく、経済性に優れるのが特徴だ。
「ホンダジェットを投入するというビジネスモデルは、60年代の『アメ車』に『シビック』が入っていったようなイメージ」。ホンダで航空機事業を担うホンダエアクラフトカンパニー(米国ノースカロライナ州)の藤野道格社長は30日、ロイターなどとのインタビューで、ホンダジェットの販売戦略をこう説明した。
藤野社長は、燃費や効率が考慮されていなかった60年代の米国車を、ホンダ「シビック」が性能面で追い越した前例をビジネスジェットの分野でも再現する考え。ホンダジェットによって「コストや静粛性、環境性に優れたものを示し、市場を変えていきたい」と語る。
販売拠点は米国(5拠点)、欧州(3拠点)、メキシコの9拠点。受注の割合は北米65%、欧州35%と北米比率が高いが、欧州市場などでも販売戦略を強化していく。また、小型ビジネスジェットの需要は中国やブラジルなどで拡大しており、ユーザーや販売店から問い合わせが増えているという。藤野社長は「中国やブラジルなどは予定より早く展開していきたい」と述べ、同地域での販売店やサービス拠点の整備に意欲を示した。
ホンダジェットの価格は08年のレートで450万ドル。実際の市場では、定員やサイズが異なる中古ビジネスジェットも顧客の選択肢に入ってくる。藤野社長は、中古機を含めた価格帯が競合するビジネスジェット市場で「15─20%のシェアをとりたい」と語った。ホンダジェットは13年のデリバリー開始から5年以内に単年度黒字化を目指す。
これまでビジネスジェットは一部の企業人やスポーツのトップ選手が長距離移動に使うことが多かったが、中小企業のオーナーなどを中心に小さな空港間をつなぐ小型ジェットのニーズが高まってきた。現在、小型ビジネスジェットの新規機体の需要は世界で年間150─200機程度だが、藤野社長は今後「300機に膨らむ可能性がある」としている。
(ロイターニュース 杉山健太郎;編集 内田慎一)
*内容を追加して再送します。
2012/01/30 21:56
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