新日鉱HD、09年3月期経常利益予想を大幅下方修正
【東京 31日 ロイター】 新日鉱ホールディングス<5016.T>は31日、2009年3月期の経常利益予想を前年比75.5%減の470億円に下方修正すると発表した。従来予想の1450億円に比べ、67.5%の大幅な下方修正となる。原油価格下落による在庫評価損の発生や銅価格下落などが主因。
経常利益予想470億円は、ロイターエスティメーツによる主要アナリスト7人の予測平均値1626億円を71.1%下回っている。
連結売上高も、石油製品や金属価格の下落により、4兆5600億円から4兆3000億円(同0.9%減)へと引き下げた。
石油価格の下落により、石油事業における在庫評価損が発生。在庫評価損益は、08年3月期の640億円プラスから660億円のマイナスとなり、1300億円の減益要因となる。石油精製・販売は、51億円のコストアップに対し、マージンの改善を478億円見込んでおり、コスト増を吸収できる形となっている。在庫評価損の影響を除くと、石油事業全体で301億円の増益となる見通し。
一方、金属事業は、若干の在庫評価損が出るものの、08年3月期に比べると137億円改善する。ただ、チリ鉱山の操業コスト上昇や3カ月のタイムラグで訪れる鉱石代の清算、為替円高の影響、買鉱条件悪化が影響し、前年比459億円の減益となる見通し。
下期の在庫評価損益は、為替が5円円安になると80億円のプラス、原油が5ドル上昇すると120億円のプラスとなる。下期は、ドル/円で100円(前年同期は109円)、原油価格(ドバイFOB)は1バレル=65ドル(同87ドル)、銅価は1ポンド=200セント(同340セント)を前提として置いた。
設備投資額は、従来計画より200億円削減し、1355億円とした。杉内清信取締役(常務役員)は会見で「投資の総額を圧縮する方向で、これから詰めていく」とし、厳しい環境に対応する措置だと説明した。
同社が31日に公表した2008年4―9月の経常利益は前年同期比8.5%減の875億円になった。通期予想に対する進ちょく率は186.2%。前年同期実績の通期実績に対する進ちょく率は49.8%だった。
ドル/円は106円(前年同期は119円)、原油価格は1バレル=115ドル(同67ドル)、銅価は1ポンド=366セント(同348セント)となった。
4―9月期の石油販売数量は減少したものの、原油価格下落と販売価格のタイムラグがプラスに寄与。一方、石油化学は、前年同期の73億円の黒字が一転して129億円の赤字となった。新設設備の償却をカバーするだけのマージン改善が実現しなかったという。
金属事業は、為替の影響で66億円、買鉱条件の悪化で108億円の減益要因となった。
(ロイター日本語ニュース 清水 律子記者)
2008/10/31 17:10