06年度運用損益は+3.76兆円、4年連続のプラス=GPIF
【東京 31日 ロイター】 公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は31日、2006年度の運用結果を発表した。堅調な外国株式相場やユーロ高などを背景に運用損益はプラス3兆7608億円となった。4年連続のプラス。
GPIFは、今年3月末時点の運用資産額が114兆5278億円で世界最大の年金基金。このうち市場運用分が84兆9753億円、財投債分が29兆5525億円となっている。
市場運用分の06年度の総合収益額(運用手数料控除前)は3兆6404億円、運用利回りは4.75%だった。外国の株式や債券が堅調だったほか、対ユーロで円が約10%下落したことなどが寄与した。「外国株式と外国債券を合わせた外国資産の構成比率は全体の4分の1程度だが、06年度の収益額の4分の3弱をこれらの外国資産で稼いだ」(GPIF企画部の熊本宣晴部長)。国内債券も外国債券と同等に貢献したが、05年度のけん引役だった国内株式は小幅のプラスにとどまった。
05年度まで公的年金(厚生年金と国民年金)の積立金運用を担当していた旧年金資金運用基金の05年度の運用損益はプラス8兆6811億円と過去最高だった。05年度の市場運用分の総合収益額は8兆6795億円、利回りは14.37%で、06年度のパフォーマンスは前年度には及ばなかった。
市場運用分の資産構成比率は06年度末で国内債券52.01%、国内株式22.44%、外国債券10.67%、外国株式14.87%。1年前はそれぞれ48.36%、26.28%、10.46%、14.90%だった。
資産ごとのベンチマーク収益率に対する超過収益率については、国内債券と外国債券がほぼベンチマーク並みだった一方、国内株式は0.18%のプラス、外国株式は0.35%のマイナスだった。
新規寄託金や財投債の満期償還金などから年金特別会計への納付や財政融資資金からの借入金の償還・利払いなどを差し引いた市場への新規資金配分は06年度は9兆6723億円だった。このうち主要部分が国内債券に充てられ、一部は外国債券と短期資産に回ったが、国内株と海外株への新規配分はなかったという。
<運用受託機関構成を見直し>
GPIFは運用受託機関構成(マネージャー・ストラクチャー)の見直しを原則として3年ごとに行っている。06年度は外国債券のアクティブ運用について見直し、投資ユニバース拡大による収益機会を広げるため、ベンチマークをこれまで採用していた国債だけで構成するインデックスから、非国債を含むシティグループ世界BIG債券インデックス(除く日本円、円換算、ヘッジなし)に変更することを決めた。
また、外債アクティブ運用の受託機関7社のうち2社の解約と、第一勧業アセットマネジメント/ルーミス・セイレス・アンド・カンパニーと東京海上アセットマネジメント投信/東京海上ロゲー・アセット・マネジメント・リミテッドの新規採用を決めた。06年度中に決定し、07年度に入ってから実施しているという。
今年度は、国内株式アクティブの運用受託機関を見直すとともに、外国株式アクティブの見直し作業にも着手する予定。「国内株式アクティブについては既に公募し、選定作業を行っており、年度中の実施を目指すが、外国株式については年度内に公募の手続きを始めたい」(GPIF企画部幹部)という。国内株式アクティブについては「小型株についても採用したいと思っており、検討している」(別のGPIF企画部幹部)という。
2007/07/31 19:36