HOYA、医療機器事業の営業利益率を中長期的に3─4割に
【東京 4日 ロイター】 HOYA<7741>の鈴木洋代表執行役は4日、ロイターとのインタビューで、ペンタックス<7750>買収によって本格展開する医療機器事業について、研究開発費を除き中長期的に営業利益率を3─4割に引き上げる方針を明らかにした。さらに鈴木代表は、同事業でさらなるM&A(企業の合併・買収)や提携を検討する可能性に言及。ペンタックスの内視鏡技術をベースに、M&Aなどで必要な技術を補完し、内視鏡の事業領域を単なる診断から治療にまで広げる考えを示した。
<オリンパスを追撃>
鈴木代表は、同社が将来の成長分野と期待する医療機器事業について「中長期的には研究開発費を除いて3割から4割の(営業)利益率が必要。そうしないと研究開発ができない」と述べた。ペンタックスの2007年3月期の同事業の営業利益率は7.9%。鈴木代表は「製品の性能も改善すべきところがあるし、販売の手法も雑なところがある」と語り、開発や販路の強化に力を入れて収益性を上げていく考えを示した。
医療機器事業のなかでも主力となる内視鏡は、オリンパス<7733>が世界シェア7割を握る。鈴木代表は、オリンパスと真っ向から戦っても勝ち目はないと指摘したうえで、内視鏡の事業領域を拡大することで活路を見出す方針を示した。同代表は「血管を修復したり、肺の外側だけを見るなど、特定の領域で特定の治療をしたいという需要がある。内視鏡と周辺機器を組み合わせて、そうした特定の領域で診断から治療までを可能にするような事業を展開したい」と語った。
そのためにはペンタックスの内視鏡以外の技術も必要となる。鈴木代表は「外部と組み合わせることになるだろう。M&Aもあるだろうし、ベンチャーを買収したり、ライセンスを受けるなど、いろんな枠組みがある」と述べた。
<カメラ事業の営業利益率は10%に>
ペンタックス買収で新たにポートフォリオに加わるカメラ事業については、1年─1年半で営業利益率を現在の約4%から10%程度に引き上げるという。量は追わずに特徴のある製品を市場に投入していく。ペンタックスは08年3月期のデジタルカメラの出荷台数を300万台と見込んでいるが、鈴木代表は「まずは収益の出る規模に絞り込む必要がある」と述べ、結果的に計画値に届かなくなる可能性を示唆した。
鈴木代表は、HOYAの今期の業績見通しにも言及。主力のHDD(ハードディスク駆動装置)用ガラスディスクや液晶製造用部材などが足元で苦戦しているものの「下半期は期待度が高い。パソコンをみても、液晶をみても、半導体をみても夏過ぎぐらいからよくなりそうだ。液晶は投資の話が始まっており、年末には元気になるだろう」と語った。
2007/06/05 7:44