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日米で金利上昇続けば株価に影響、鉱工業生産などに注目


 5月25日、来週も日米の金利動向が焦点になる。写真は4月4日に東京都内でサウエイした株価ボード(2007年 ロイター/Yuriko Nakao) [拡大]
 【東京 25日 ロイター】 米国の利下げ観測の後退によって国内の金利にも上昇圧力がかかってきた。日銀は先行きの展望に確信が持てるなら利上げを継続する姿勢を示しており、米金利の据え置き観測の強まりは、国内金利の上昇につながりやすい。来週も日米の金利動向が焦点になる。

 金利上昇傾向が続くようなら、株式など資産市場で売り材料視される可能性がある。日本では家計調査や鉱工業生産、米国では雇用統計、ISM製造業景況指数など重要な経済指標を控えている。中国の株式高騰に警鐘を鳴らしたグリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を機に投資家はリスクに敏感になり始めている、との声も聞かれており、資金の流れに変化はないのか、一段と神経質になりそうだ。

 <マクロ関係>

●福井日銀総裁や西村日銀審議委員の発言に注目

 28日に日銀の福井俊彦総裁がインド経済シンポジウムに参加する。テーマはインドの金融政策・経済政策について。インド中央銀行総裁のスピーチを受けてコメントを行う予定であり、日本経済や日本の金融政策についどの程度言及するかは不透明だ。30日には日銀主催の「国際コンファレンス」にて福井総裁が開会あいさつを行う予定だが、金融政策に関して突っ込んだ発言は行わない見通し。31日には西村清彦審議委員が函館で金融経済懇談会に出席する。午前中の挨拶と午後の記者会見で経済・物価情勢に対する見方や4月展望リポートを踏まえて金融政策に対する考え方に言及すると見られる。

●週前半に鉱工業生産など注目指標が相次ぐ

 29日に4月家計調査、同労働力調査、30日に4月鉱工業生産速報など重要な経済指標の発表が相次ぐ。特に1─3月期国内総生産(GDP)や機械受注見通しなどを受け、設備投資の先行き不透明感を指摘する声が出ており、鉱工業生産速報に対する注目度は高い。ロイターが実施した事前調査によると、予測中央値は前月比0.5%の上昇。3月確報値の同0.3%低下から、2カ月ぶりの上昇となる見通し。

 <マーケット関係>

●株式市場は、米国株の動向をにらみながら一進一退の相場展開となりそうだ。決算発表が一巡し手がかり材料に欠ける中、引き続き先物主導で上下に振れる可能性がある。しかし、新興市場が底入れの兆しをみせるなど需給は改善しつつある。30日発表の鉱工業生産が上振れるようであれば、日経平均は上値の節目とみられている1万7800円どころを試す展開も予想される。

●ドルは、本格的なドル買い圧力になるかが焦点になりそうだ。来週発表の5月米雇用統計などが強い数字を示せば、これまで評価がまちまちだった米国経済の力強さを確認でき、後退しつつある利下げ観測がさらに遠のくと考えられ、122円台が視野に入っている。一方、参院選前の利上げという観測が市場内に根強く残っており、福井俊彦日銀総裁らの発言に関心が集まっている。連休前の調整を急いでいる海外勢の新たな取引も注目される。

●円債市場は波乱含みの展開が予想されている。海外金利などの外部環境や相次いで発表される景気指標に振れやすい。ただ、急落相場の中でも10年・1.7%台で国内勢の買い需要が確認されている。6月国債大量償還などを背景にした国内勢の買い需要が相場を下支えしそうだ。10年最長期国債利回り(長期金利)は1.7%を中心にした推移が見込まれている。

 <企業ニュース関係>

 ●28日に三洋電機の決算発表と日立製作所の経営方針説明会

 経営再建中の三洋電機<6764>が28日午後3時に決算発表を行う。4月2日就任の佐野精一郎社長が出席し、08年3月期の見通しについて説明。創業家出身の井植敏雅前社長から経営の舵取りを引き継いだ佐野氏が、どのような再建の方向性を示すかが注目される。

 日立の経営方針説明会ではHDD(ハードディスク駆動装置)事業や薄型テレビ事業の黒字化計画など、昨年11月に発表した経営施策の進ちょく状況が説明される。

 ●新規上場は3社

 28日に大証ヘラクレスに幼児活動研究会<2152>、30日にタケエイ<2151>が東証マザーズに、1日に東証2部にE・Jホールディングス<2153>がそれぞれ上場する。前週に再開したIPOだが、唯一の銘柄となった22日の日本テクノ・ラボ<3849>は公募価格の10万円を大きく下回る8万円の初値となる出だし。新興株式市場の低迷が続く中、各銘柄の初値は予断を許さない状況だ。

<主な経済指標関連>

29日(火曜)

08:30 4月家計調査(総務省)

 予測中央値は前年比実質0.2%増となった。4カ月連続の増加となる見通し。季節調整済み前月比の予想は0.2%減。

08:30 4月失業率(総務省)、有効求人倍率(厚生労働省)

 3月の4.0%から変わらずとの見方が多かった。4.0%は6カ月連続となる見込み。仮に3%台となれば、1998年3月(3.8%)以来となる。厚生労働省が発表する4月有効求人倍率も1.03倍で、3月から変わらないとの予想が最も多かった。有効求人倍率は昨年7月に1.09倍と、直近ピークをつけた後、改善一服となっている。1月は1.06倍、2月1.05倍、3月1.03倍だった。

08:50 4月小売売上(経済産業省)

 前年比0.4%減となる見通し。7カ月連続のマイナスだが、下落幅は3月のマイナス0.7%より縮小しそうだ。既に発表されている全国百貨店売上高も4月は1.3%減と、3月の1.5%減からやや改善した。

30日(水曜)

08:50 4月鉱工業生産(経済産業省)

 予測中央値は前月比0.5%上昇となった。3月確報値の同0.3%低下から、2カ月ぶりの上昇となる見通し。ただ経済産業省の予測指数である前月比1.5%上昇を下回りそうだ。

31日(木曜)

14:00 4月住宅着工戸数(国土交通省)

 予測中央値は前年比4.3%減で、3カ月ぶりのマイナスとなる見通し。季節調整済み年率換算戸数は127.9万戸と、120万戸を3カ月連続で上回ると予想されている。国土交通省の外郭団体である建設経済研究所は、2007年度の着工戸数を128.7万戸と予想している。

2007/05/26 18:31

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