大惨事と国民性
今回の東日本を中心に襲った大震災に対して、フランスでも多くの人々から励ましの言葉をもらった。会う人の中で、この話題に触れない人はいないほどだった。人口2000人足らずのブルターニュの田舎町、マルティニエの薬局でも、日本人と分かると「今の状況はどうか?」「被害に遭った親族はいないのか?」などの質問責めにあった。
フランスは、早々と自国民の日本からの退却を勧告した国だったが、国の8割を原子力発電に依存し、なおかつ海外で原発ビジネスを展開している。メディアはチェルノブイリ事故の経験を繰り返し報道し、地震や津波よりも放射能汚染への恐怖が彼らの関心の中心という印象だ。
ある日の夕食の時、フランス人と英国人の友人が目の前で激しく口論となった。フランス人の友人は「日本国民は政府にだまされている。大丈夫だと思い込まされて、大惨事になって後悔する」と言い、英国人の友人は「たとえ、どうなるか分からなくても、悲観的になるのはよくない」と反論した。
そういえば、フランスのメディアは、当初から一貫して悲観的報道を繰り返し、英国メディアは、たとえば、スカイニュースが「この惨事への日本の対応に学ぶべきことが多い」と報じていた。大惨事に対する国民性の違いが出ているのかもしれない。

