時間通りに電車が来ない
日本に行ったことのあるフランス人が感動することの一つは、電車が時間通りに動いていることだ。交通機関が時間通り、それも数秒単位で正確に動くのは日本以外にはないと思うが、パリの交通機関は、その逆といえる。
最悪の線と言われるのがパリ南部に向かう地域急行鉄道網(RER)のB4線で、通勤客が多く使う公共交通機関だが、時間通りに電車が来ないことで有名だ。そのB4線のアントニー駅を利用する友人は、「毎日、時間通りに会社に辿り着けるか不安だ」「ホームに表示されている電車の時間を見ても仕方がない」と嘆いている。
最近、会計検査院は、パリ首都圏の公共交通機関の運営に問題があることを指摘し、厳しく改革を求めた。たとえば、RERのA線では10本に1本の割合で到着時間が5分遅れ、B4線に至っては、3本に1本が遅れているという統計もある。パリ及び郊外線の利用客は1日740万人で、8年前にくらべ、25%も増加しているそうだ。
電車が時間通りに運行せず、ホームにはいつも人で溢れ返っている状況は、ウンザリといわざるを得ない。車の通勤族が減らないのも納得できる。しかし、飛び込み自殺の数は東京ほどではない。だから、東京に観光で行った友人が、電車が遅れる理由のほとんどが人身事故にあることを知り、日本人はそんなにストレスが多いのかと驚いていた。

