ホームレスの凍死

 寒波に襲われたヨーロッパは、各地に多くの被害をもたらしているが、必ず、ニュースになるのが、ホームレスの凍死問題だ。パリでは毎年、数十人が寒さで亡くなっているが、当局は凍死者を出さないために、使わなくなった地下鉄構内にベッドを持ち込むなどして、対策を行っている。

 今年も、市内を夜巡回するプロジェクトが始まり、零下の夜を外で過ごそうとするホームレスたちを施設に収容する仕事が行われている。だが、問題なのはホームレスの中には、施設に行くことを拒否する人もいることだ。

 当局は、だいたい、どこに誰がいるかを把握しているという。また、人道支援団体も活発に動いているが、ある団体の話では、ホームレスは増えているという。さらに長期の失業で住む場所はあっても、食べる物がない人も増えていて、有名な「心のレストラン」などの食料支援団体に寄贈される食料が逆に減っている現状もあるようだ。

 毎年年末から年始にかけて、スーパーのレジを出たところに大きなカゴが置かれ、買った物の中から、貧しい人々のために食料を入れてもらうようにしている。だが、今年は不況の影響で、集まりが悪いと関係者は言っている。スーパーには物があふれているが、外ではホームレスが死んでいるという悲しい現実は、世界の現実でもあると言える。