ドイツ・ノイス在住
若山計雄
一カトリック信者の葬式
亡くなったヨハネ・パウロ二世の後継者として、新たにドイツ人のローマ法王が選出された。そのちょうど前日、熱心なカトリック教徒だった家内の叔母の葬式に参列した。
まず午後二時から教会でミサが行われた。平日にもかかわらず、多くの人が集まった。通常のミサと同じ内容で、聖書拝読、賛美歌、牧師の祈祷・説教と続き、最後に聖餐式があった。
ミサが終わると、教会の鐘が鳴らされ、牧師を先頭に歩いて近くの墓地に向かった。遺体を入れた棺は、墓地の入り口にある小さなチャペルに安置してあった。
家族と親族のみがチャペルに入り、牧師による祈祷が行われた。祈祷が終わると、数人の男性が棺を担ぎ、牧師を先頭に所定の場所へと向かった。叔母は、先立っていた夫の隣に並んで埋葬されることになる。
すでに穴を掘って準備された場所に到着すると、棺が下ろされ、牧師が最後の祈祷を行い、全員で「主の祈り」を唱和した。そして各自が順番に棺に聖水をふりかけ、花を供え、最後の別れを惜しんだ。
これで一連の葬式は終わり、前もって招待されていた親族と主だった人たちの約五十人に、レストランで、軽食とコーヒーのもてなしがあった。
十億人以上のカトリック信者を率いるのは誰かと世界中が注目している時、一人の信者が旅立っていった。
(サンデー掲載:5月1・8日)