韓国・ソウル在住
原田 一
顧客満足度1位の企業
数カ月前、わが家の近所の映画館が突然つぶれた。それほど遠くないところに立派な映画館ができたためかもしれない。
その場所にいくつか店舗が入り、残ったスペースに何ができるか楽しみにしていたら、つい最近、オーストラリア・スタイルのステーキハウスがオープンした。
この店は、韓国能率協会主管の二〇〇四年韓国産業の顧客満足度一位の企業として選ばれ、韓国生産性本部選定の国家ブランド競争力指数一位にも選定されたそうである。
実際に店に入ってみると、落ち着いた店内の雰囲気と店員の明るい応対は、今までの韓国では感じられなかったものだ。
メニューを選ぶ間に、無料のパンとバターが出てきて、それはいくらでも出してくれるし、必要なら帰りにもまた包んでくれたりもする。
ステーキは二万ウォン(約二千円)前後と、韓国の一般の食堂に比べれば高いほうだが、さまざまなカードの割引やクーポンなどが用意されている。
インターネット上でも、この店でいかに安く食べるかという方法がいくつも掲載されていて、人気があることを物語っている。
十年ほど前、ある韓国人から、「韓国のサービスは日本に比べて三百年遅れている」という話を聞いたが、その差は大分縮まってきたように思える。今後も韓国で成功していくには、サービスの充実が要となるだろう。
(サンデー掲載:3月13日)