ブラジル・マットグロッソドスル州在住
濱田純一
南米の秘境・ボニート
最近、日本のテレビ番組で、“世界で最も透明度の高い川”と紹介されたスクリ川がある街“ボニート”を久しぶりに訪れた。新年からカーニバルまでの真夏の季節は、ブラジル各地からこの地を訪れる観光客でにぎわい、市営天然遊泳場も、人々でごった返していた。
ボニートはブラジル中西部の町で、交通のアクセスはあまりよくない。その代わり、一度たどり着けば、まさに南米の秘境で、自然のすばらしさを余すところなく体験できる。この天然遊泳場は、透き通ったエメラルドグリーンの川の一部を使って、流れるプールのようにした場所で、大小さまざまな魚と一緒に泳ぐことができる。また、色鮮やかなアララ(コンゴウインコ)や、パパガヨ(小型オウム)などが、木の上で、のんびりと過ごしているような場所で、冷たい水に入れば、まさに天国というところだ。
ここでは釣りは一切禁止。近々、国際空港が開港予定ということだが、自然保護の観点からは、何も手を加えずに残しておいてほしいような場所だ。日本人から見れば、同じ地球上でも、まだ人が住んでいない、こんな広大な土地が残っているのか、と驚くことだろう。
真夏の南米。ふと見上げた雲の間の空の色は、青というよりも藍色。すぅーっと、そのまま宇宙に抜けていきそうな色が、あまりにも心に深く刻み込まれている。
(サンデー掲載:2月27日)