ブラジル・マットグロッソドスル州在住
濱田純一
「何でもローン」の現実」
毎年この時期、年に一日だけの大特価市が街を賑わす。電化製品及び、家具などを扱う全国チェーンの店の前で、「朝五時オープン!」などの垂れ幕の下に、前日から人々が列をつくってわいわいやりながら、丸一日、店の前で過ごすのである。
ブラジルは“ローン大国”ほとんどの品物を分割払いで購入する。車や大きな家具などは当然だが、こちらでは例えば五百円ほどのスリッパでも、百円×五回払いでOK、利息なし!という感じで、なんでもかんでも分割払いだ。私が五千円ぐらいの品を、一括払いで払おうとすると、目を丸くして「そう!それは素晴らしいわ!」なんて、店員に大喜びされたりする。
支払いは三ヶ月後から十回払いなどで、「とりあえず欲しい!」と思ったものが、そんでも手元における。一方で、地方都市における月収の低さは、ある意味見るに見かねる状況だ。私の友人は結婚当初そろえた家財道具のほとんどを、やりくりがうまくいかず、購入価格のわずか三割ほどで、中古屋に売り飛ばしてしまった。
知り合いの医者も、月々の支払いが月収の七割ほどあり、稼ぎ続けなければ、破産の憂き目に遭いかねないなどと話している。一説によれば、月々の売り上げの三割ほどは、途中で支払い不履行になるといううわさもあり、こちらでの商売には、いろいろと覚悟が必要のようだ。