中国・香港在住
下根 森
大気汚染の防止策必要
私は写真撮影の専門家ではないが、機会あるごとに記念写真とか記録写真を撮るのが好きだ。最近の香港は、二、三年前と比べて空がかすんだ状態がよくある。以前は山頂から写真を撮るとき、晴天の日には四十キロ先もきれいに見えてよい写真が撮れたが、最近はまれだ。また、市街地ではマスクをして歩く人を見かけるようになった。新型肺炎(SARS)ではなく、大気汚染のせいである。
香港の市街地・工業地帯は高層の建物が多く閉鎖的になっていて、交通量が多いため、大気汚染の濃度が高くなりやすい環境にある。また季節的(夏、秋)にも高濃度になりやすい状態である。
環境モニター員の報告によると、葵涌(コンテナターミナルの近く)は過去四年間、香港で大気汚染最悪の地区である。その地区に住むある四歳の女の子はぜんそくで、母親は娘に新鮮な空気を吸わせるために公園に連れて行くが、あまりかわらないと言っている。去年は、香港の子供の10%がぜんそくで苦しみ、二十万人の子供たちが大気汚染による軽い病気にかかった。
ショッピングパラダイスの香港は、来年九月十二日にはディズニーランドがオープンする。経済の利益追求はいいのだが、同時に精神的にも肉体的にも健康を維持できる環境が築け、公害が減少し、訪れた旅行者がいい思い出を持てるようになることを願ってやまない。