南ア共和国・ヨハネスブルク在住
長野康彦
野生動物には用心を!
アフリカと言えば「野生の王国」のイメージが、多くの人の頭に浮かぶだろう。
動物目的の観光なら、ケニアやタンザニアなどの東アフリカが人気だ。南アフリカは物価は高いが、快適な気候と多様で美しい自然が多くの観光客を引きつけている。が、気を付けなければならないのは、動物を甘く見たために起こる悲劇だ。
先日は、ケープタウンの海岸で泳いでいた女性が大サメに襲われて死亡した。サメ注意報が出ていたにもかかわらず、泳いだ上での結果だった。がっぷりかみつかれて振り回され、辺りが大量の流血で赤く染まった様子を、複数の人々が目撃した。
そのほか、ゾウに踏まれて圧死した、眠っているライオンにどれだけ近づけるかなどとバカな考えから、車を降りたとたん電光石火のように襲われて食べられてしまった、などなど事例はいくらでもある。
われわれは普通、おりの中の動物しか見たことがないから、その怖さを実感する機会はほとんどない。あまり警戒し過ぎるのも旅の楽しみを損なってしまうことになるが、日常の生活から離れ、解放感に任せた軽率な行動は禁物だ。
野生動物は「弱肉強食」の、常に生きるか死ぬかの真剣な世界に生きている。観光客に対しても動物は決して「フレンドリー」ではないことを肝に銘じておくべきだろう。