フィリピン・マニラ在住
梅垣知博
半環状化した首都圏鉄道
マニラ首都圏の高架鉄道が先月末ついに環状化した。といっても、東京・山手線の下半円に新たに中央線が開通したようなもので、本来の環状化が完成するまでにはまだ時間がかかりそうだ。
だが、首都圏の主要な道路沿線をカバーしたことで、道路の渋滞を避け気軽に出掛けることもできる。特に今回開通したLRT(軽量高架鉄道)2号線は、マニラ市の商業地域や大学密集地帯があり、鉄道の利用客も増えそうだ。
LRT2号線は駅構内が広く、切符自動券売機、改札が多いためスムーズに人が流れている。車内は広々とし、女性のさわやかなアナウンスが流れる。見晴らしもよく首都圏を一望できる。
もちろんテロ対策も抜かりはない。駅の入り口やホームには警備員がいて厳しくチェック。車内にも見回り員が見張っている。駅のホームにはゴミ箱はなく、写真撮影もLRT公社の許可がないとできない。
ただ、乗り継ぎに難がある。駅と駅を結ぶ高架歩道を建設中の所もあるが、いったん駅を出て雑踏の中を五分以上歩かなくてはならない所もある。
平日の午後、一回りに要した時間は一時間余りだった。渋滞時、同じコースを車で回れば倍以上の時間はかかる。これまで、待ち合わせに遅れても「渋滞で…」と言い訳できたが、駅での待ち合わせにはこの言い訳は通用しなくなりそうだ。